一筆箋舊帙    一筆箋/御歸り/御問合

平成十九年十月二十八日第二千九百十一号
平成十九年十二月二日第二千九百四十号

ペロペロ 投稿者:元夏迪  投稿日:12月 2日(日)13時48分18秒

切手の裏に塗布してある糊が効かなくなったような気がする。帰朝
したら、連合王国の切手のように、嘗めても嘗めても粘らなくなっ
ていた。彼の国では、技術の関係であろうかと思っていた。帰朝し
てからは、印刷所の移管や冗費の節約の故ではないかと勘繰ってい
た。網上に検索すると、洗濯糊のような成分を使用しています、と
書いてある。まだ使っていることになっている。ひょっとすると己
の唾液に粘着成分分解酵素が入っているのではないだろうかという
気になってきた。どなたか同じ問題に悩む方はおいでだろうか。


小さな幸せ 投稿者:元夏迪  投稿日:12月 1日(土)01時50分7秒

昨夜はサイムの読み合わせ。この所癖の強い英語、己の英語の翻訳
という苦行で日を消していたので、一人本郷三丁目の名曲喫斎「麦」
で下読みをした時間も贅沢であったし、極小人数の仲間と講読に時
を過ごしたのも幸せであった。


警告 投稿者:夕霞堂隱士  投稿日:11月29日(木)15時08分50秒

支那CNCGROUPから投稿スクリプトを使って宣伝している者が次
に投稿した場合、黒竜江省並びに北京本社の担当に通報する。


近世英語の字引集 投稿者:元夏迪  投稿日:11月29日(木)00時57分34秒

近世英語の字引集を見付けたので鏈接する。『牛津英語辞典』もが
な、というストレスが、多少軽減することを期待。


うーむ 投稿者:元夏迪  投稿日:11月27日(火)23時11分58秒

今度は教職大学院か……。次はいよいよ求職大学院かな。


追記 投稿者:元夏迪  投稿日:11月27日(火)00時46分35秒

有名な網站でしょうが、念の為に。


難読 投稿者:元夏迪  投稿日:11月27日(火)00時44分40秒

「希空」と書いて「のあ」と読む由。人名である。判じ物のようだ。
「あ」って何だろう。「の」は所謂「ぶった切り」読みなのだろう
が……。


新嘗祭でもある 投稿者:元夏迪  投稿日:11月24日(土)00時51分53秒

昨日、新米のきりたんぽを食す。有難いことである。


勤労感謝の日でもある 投稿者:元夏迪  投稿日:11月23日(金)11時35分26秒

今日は新嘗祭。今上は払暁から奉祀しているのであろうが、黔首は
大いに寝坊して、快晴に吹く寒風を窓外に見る。


訂正 投稿者:元夏迪  投稿日:11月22日(木)00時18分40秒

×(が、当面指示されていない)
○(が、当面支持されていない)


帝国の淵源 投稿者:元夏迪  投稿日:11月21日(水)18時40分55秒

二十日ジュネーブ発時事によると、ローマのパラティーノに洞窟が
見つかり、凝った装飾がしてあったのだとか。ローマ建国説話の洞
窟だ、とは発見したイタリアの学者の言。この本に縷述せられた洞
窟である。翻訳は読みにくいが、こういう歴史(書)、こういう歴
史(的思考)もあり得た(が、当面指示されていない)という現実
を突きつけられる。セールのローマ史を踏まえて洞窟報道を見るの
も一興。


SR20DE型 投稿者:元夏迪  投稿日:11月21日(水)17時39分15秒

走行距離は五千粁に届かないが、先の交換時から既に半年以上経っ
ているので、正規販売店を兼ねる工場でエンジンオイルを変えた。

エンジンは軽く、挙動もキビキビして、その効果に驚く。あの油の
濁りには、やはり意味があったらしい。排気量の割には油量の少な
いエンジンらしく、その分油の劣化も早いのだろう。

それにしても簡易点検も全てやって呉れて、代金二千百円也は随分
と安い。工賃は入っているのか。長距離走行用の自動車に長距離走
行用の純正油を入れて呉れたのを後で知って、ふと気になった。


語学力を左右する要素 投稿者:元夏迪  投稿日:11月20日(火)22時49分41秒

ことばを精確に理解するということは、最もスマートな解釈を探す
ことである。スマートな解釈とは、特殊なルールを出来るだけ想定
せずに済ませる解釈のことである。特殊なルール、即ち付会であり、
無理である。割り算に喩えれば、極力余りのないように商を探すこ
とである。言語を問わず、文、文を組み上げた文章は、この原則に
より解釈せねばならない。そうした解釈を前提に文、文章は組み上
げられている。

言語の習得には文法と語彙の知識が必要である。当たり前のことで
ある。文法も知らない、語彙も知らない言語の語学力は零に等しい。
ところが、文法を学び、語彙を身につけても、その言語が出来るよ
うになったとは言わない。文法の知識、語彙の知識の運用方法を学
ばねばならない。

語学でしくじる人は、この点を弁えない。学んだ知識を組み合わせ
て、文、文章をスマートに理解し、スマートに理解できる文、文章
を作り出す方法にあまり頓着しないのである。ある文を解釈する際
に、個々の語の含意をどのように見定め、文法知識の何を当て嵌め
れば、最も無理なく理解できるかということを意識的に修練しない
ので、字面から「類推」を逞しくして、「意味的に考えるとこうで
ある」式の珍解を連発する。一度この癖がつくと、まず語学力は伸
びない。それでも文法や語彙の知識はある(と錯覚している)ので、
この悪弊を改めることなく、日々研鑽を積み、これを鞏固なものに
して行く。

思えば、英語の教諭の九割がこの手の陋習に染まっていた。大学に
入った後にも、身の回りで「読めない人」は皆、これであった。存
外帰国子女にもこの手の人が多かった。自分の経験が絶対化されて
いるせいであろう。幼少時の言語体験、日常の会話体験で高級な文
章を理解しようと藻掻き、スタイルに応じた運用能力が身に付かな
いと見える。

中には文法、語彙の知識すら怪しく、そのために「これは接続法未
来完了の非人称動詞」なる不気味なラテン文法を捏造し、快刀乱麻
を断つが如く、人語を猴語に翻訳し続けた傑物もいた。余り零の商
を探すどころの騒ぎではない。「十八割る六は一、余り十二」並の
誤解である。こうなると却って清々しい。

自分が解釈の手順を教えるようになって、教わる側の資質が見えて
くる。数ヶ月で伸びる者は、こちらが提示する解釈の手順を真剣に
聴く。伸び悩む者は、文法と語彙の知識に胡座をかいて、こちらの
解釈の結果だけを聴こうとする。この文を理解できない自分に足り
ないものは何か。文法の知識か。語彙か。言語外の知識か。そう考
える者は、運用の世界に足を踏み入れている。どこまで判っている
かを把握しているので、今後覚えるべき事柄が見易くなり、記憶も
容易になる。解釈の結果だけを求める者は、ある音の羅列がしかじ
かの意味であると言われても、浜の真砂から一粒の砂金を拾い当て
るような話に聞こえるであろう。何を覚えて良いか判らないし、覚
えられもしないので、解釈だけを丸諳記することになる。

「この動詞のここに注目して下さい。この母音が出て来たら、二つ
の可能性を想起する必要があります。一つ目は」等という説明は、
文法書のどこにも出て来ない。当たり前である。これは正解に近づ
くための考え方であり、文法ではないのである。ところが、文法書
を繙けば、右の例にある「二つの可能性」はいずれも載っている。
当たり前である。一人で読解する時に、その文法事項を引き当てる
ことが出来るよう、こちらは日々道筋をつけているのである。運用
の現場を見せている。それを話半分に聞き、文法書に載っているこ
とと同じだ、自分が読んだことのある規則と同じだ、で済ませる限
り、自分で読めるようにはならないであろう。

今日の英語の教諭が何をやっているかは知らないし、その資質も関
知するところではない。ただ、願わくば、如何なる言語にも運用方
法があり、如何なる言語であっても、精確に運用するためには然る
べき修練を必要とすることを銘記して戴きたい。出来ることならば、
英語(でも何語でも)の教授の現場で、運用方法に留意した教育を
施して戴ければと切に願う。


冬の日の橋の上で 投稿者:元夏迪  投稿日:11月20日(火)21時37分45秒

十八日日曜、久振りに上郷、旧友と名曲喫茶「麦」で茶を啜りつつ
宗次郎の音楽を聞く。新しいアルバイトの訛りは、矢張り朝鮮系で
あろうか。

昼には御茶ノ水に出る。橋の上に二十代前半と覚しき婦人がいる。
襁褓にくるんで抱くのは男児であろうか。頬にピリッとくる寒風
の中で陽に浴びて、橋の欄干に凭れている。

母は嬉しそうに児に壑景を見せている。丸の内線の走る橋、総武線
に中央線の駅、大名普請の神田川。児はこの日に見た景色を覚えて
はおらぬであろうが、母はこの日の御茶ノ水のことを生涯記憶して
いることだろう。


気晴らしに 投稿者:元夏迪  投稿日:11月17日(土)00時31分23秒

ラテン語の教科書が手近にあるので、このところ拾い読みをしてい
る。

初学者になったつもりで、練習問題を解いてみたりする。英文羅訳
も、ラティーニタースを無視して、ひたすら初学者の頭でやってみ
る。教材研究になってよい。考え事もしたくない、気分も沈みがち
だという時には、恰好の遊びになる。

古典から短文を引いてあるから、それも読む。キケローのことばが
出て来た。

culpa est mea.

脳天に鉄槌を下されたような心持ちになる。昔、この教科書で勉強
した時には何も感じずに通り過ぎたようだが、措辞、含蓄に打ちの
めされて、やはり初学に帰ることは難しそうだと思い知る。

続けてセネカの

vita est supplicium.

が引かれている。キケローの異才の前に、この奇矯な言も影が薄い。


街角に埋もれる喫茶名店(二) 投稿者:元夏迪  投稿日:11月15日(木)17時17分37秒

有名な所ではありますが、新宿の老舗「らんぶる」。法語で琥珀を
意味する店名に相応しい時代が内部の空間に封じ込められ、よい輝
きを放っています。名曲喫茶を名乗り、高価な機材で西洋近代の古
典音曲を流していますが、大きな空間に深く静かにさやぐ客の談話
で、耳に集中しないと聞き漏らす音量にしてあります。それもまた
好もしい。会話の最中、ふと耳に届く音色が、却って新鮮です。

池袋東武地下にある「亜麻亜亭」ホープセンター店も穴場です。
御紹介した東京駅地下街にある「アロマ・コーヒー」と比べると、
地下街の規模も小さく、薄っぺらい池袋の地下街に位置しますが、
その分明るい感じのする店です。飲料の味に、隠れた名店と呼びた
くなるものが光っています。

名門喫茶の櫛比する吉祥寺では、站前公園口を出て真っ正面のビル
二階に間借りする「喫茶ルノワール」吉祥寺店。以前は寿司屋か大
衆割烹であったのではないかと思わせる店内で呑む、御存知ルノワー
ルのブレンドのそこそこのお味。ルノワールと言えば営業マンの昼
寝の場です。その伝統にも忠実に、低く、柔らかい椅子が真昼の快
眠を御約束。


駄作駄句 投稿者:元夏迪  投稿日:11月14日(水)13時30分15秒

腦幹で歩く枯葉の土道を歩む穉兒[ちご]等の目は清く澄み

幼兒[をさなご]や枯葉踏みつゝ眉を寄せ      鶯 里


駄作駄句など 投稿者:元夏迪  投稿日:11月13日(火)19時58分42秒

本日は仏蘭西国立図書館からの書翰を一件翻訳。事務通信ながら、
措辞は洵に慇懃。

射干玉[ぬばたま]の櫻古木の肌の夜に蘿[こけ]けざやぎて明け
ぬ緑に

苔の上[へ]も照らし出したり冬朝日      鶯  里


悪文の翻訳中に 投稿者:元夏迪  投稿日:11月11日(日)20時55分15秒

頼まれて手を染めた翻訳の最中、ファイルに故障が生じ、片仮名の
「ム」が「ソ」に置き換わり、ヒヤリ。復旧中、「ソスリソ」「ソ
ハンマド」辺りでウンザリしていたら、「ベツレヘソ」が出て来て
少し溜飲が下がる。


駄作 投稿者:元夏迪  投稿日:11月11日(日)14時49分36秒

    上水秋堤                鶯 里
叢雲[むらくも]を寄する風は天離[あまざか]る鄙の故山に吹き
渡る風


駄作 投稿者:元夏迪  投稿日:11月 9日(金)15時18分1秒

生[あ]れしより末幸[さき]かれと祈[の]る人の衆[おほ]き
嬰兒[みどりご]如何にかは見る            鶯 里


破廉恥な人々 投稿者:夕霞堂隱士  投稿日:11月 7日(水)18時35分12秒

一筆箋はロボットのクロールを禁止しているにも関わらず、また韓
NAVERがクロールしています。御注意下さい。弊站に入り込むロ
ボットは様々ですが、かくの如き非道をするのはNAVERだけです。
敢えて記し、弾劾する次第です。


精魂 投稿者:元夏迪  投稿日:11月 5日(月)20時54分15秒

テュンカネイン+属格で構文をとりそこねた解釈を解きほぐして一時間半、精魂尽きた。教える方もこれだから、教わる方はさぞかしと思う。予習の段階では言うに言われぬ苦労があろう。いつかこの一文を読むのに一秒もかからなくなりますよと内心生徒を励まし続けた九十分を反芻しつつ武州を目指す。


父母 投稿者:元夏迪  投稿日:11月 4日(日)18時29分33秒

新生児を見に行った病院で、二組の新米両親を見た。

母親は産後で足許が少し覚束無かったり、子を抱く手つきがまだぎ
こちなかったりするが、その辺で見かける婦人一般の挙動である。

父親は変だ。クネクネしている。街中でこんなクネクネはちょっと
見かけない。子を見て、己の体の動かし方に戸惑っている。母子の
写真を撮ったり、新生児室と己を隔てる硝子窓に貼り付いたりする
間中、クネクネしているのである。

母は子を産んだその瞬間から母であるが、父は追々父になるといっ
たことをよく耳にする。我が子を見て、クネクネする父、ぎこちな
く我が子を抱く母を見て、一家に幸あれと祈ったことである。


漢語の世界 投稿者:元夏迪  投稿日:11月 4日(日)11時30分47秒

過日北京から来朝した友人は泰西出身である。東京で何をしたいか
と訊けば、検閲を受けていない書籍を読みたいから、洋書屋を覗く
と答えた。

過日駒場で教鞭を執る知人に会う。十年ぶりだろうか。一目で互い
を認め、ほんの数分だが懐旧談に花が咲く。支那学方面で知り合っ
た仁である。

昨今は第二外国語に漢語を選択する者も増えたそうですねと水を向
ける。増えたも増えた、今じゃ選択数で言えばドイツ語に次いで第
二位だよ、との由。それだけ裾野が広がれば、上位の学力もさぞか
しなどと、マイナー時代を知る身としては慶賀を口に仕掛ける。は、
どうですかね、という意外な答え。

そういえば、北京から遊びに来ていた友人が、検閲を受けていない
本屋に行きたがっていましたと話柄を転じる。そうでしょうね、と
知人はさらに嗤った。


データ修復 投稿者:愚妻  投稿日:11月 3日(土)11時58分22秒

先日メールやらワープロやらウェブブラウザやらのデータが何らかの理由で
すっとんでしまい、これまでの受信メールやブックマークが読めなくなって
しまいました。しかし修復している時間も気力もないのでしばらくほっとい
たのですが、さすがに不便だし、仕事ができない。この週末まとまった時間
が取れそうなので修復に挑戦。

当初の読みではシステムがいろんなアプリの初期設定ファイルを読み込むた
めのリンクがぶっとんだか何かかな、とあたりを付けていましたが、取りあ
えず手始めに普段いじらないフォルダをあれこれ覗いてみると、
user/Library/application_support
が真新しいものに入れ替わっており、「何で?」と不思議に思いながら検索
をかければ、旧フォルダは全然関係ない場所 (user/library/favorite) で見つ
かりました。

どうも、急ぎの仕事をてんぱって片付けていた時期に、ファインダが動作不
安定になってしまい、誤って全く意図しない操作を知らずにしてしまってい
た模様。真新しいapplication_supportフォルダを一旦退避して、迷子に
なっていた古いapplication__supportフォルダを元の場所に帰してやり、
無事修復に成功。多少細かい修復作業は残ってますが、一応一件落着です。

メールのお返事ができないままになっていた皆さん、大変失礼しました。


身近な所で 投稿者:元夏迪  投稿日:11月 2日(金)10時46分8秒

近所を歩いていると、車道を行く軽自動車に黄色いリボンを象った
ステッカー。障礙者関係の運動にも使う黄色いリボンだが、今日見
たものは、出征兵士の帰還を願う方だった。運転者は同年配の婦人
だった。


2.1.8a10 投稿者:元夏迪  投稿日:10月30日(火)21時47分37秒

miの最新版が公開された。


下総へ 投稿者:元夏迪  投稿日:10月30日(火)01時52分20秒

橋を渡って隣の国まで行く道中、夕焼けの断末魔とでも言うべき光
景を目にした。凄絶であった。


珈琲を喫する店 投稿者:元夏迪  投稿日:10月28日(日)21時40分31秒

喫茶店とカフェは違うという風潮は好まない。そういう風潮の中で
殊更にカフェを標榜する店舗よりも、旧態依然と後ろ指を指されか
ねない喫茶店の暖簾を潜る。スターバックスから足が遠のいたのも
その為だし、そこに群れる客筋が幼くなってきたからでもある。単
に味のせいばかりではない。

有楽町の老舗、ももやが店を閉めた。残念なことである。


一筆箋/御歸り/御問合

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