一筆箋舊帙    一筆箋/御歸り/御問合

平成十五年四月九日第九百六十一号
平成十五年四月十九日第九百九十号

↑舊帙更新 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月19日(土)12時22分25秒

針鼠さん、よう御越し。久振りです。フェッリーニにはうるさそう
ですね(笑)。

scripsisti> 田舎からお父さんが出てきてキャバレーに

あのシーンは確かにいいですね。「自分が子どもの頃、オヤジは家
にいたためしがない」とぼやきつつ、父のはしゃぎぶりを憎からず
眺めるのがよい。周囲にさんざっぱら迷惑をかけて、好き放題の父
親なのに、自分にはない堅気な生き方を知っている。

その一方、知人のシュタイナー氏は大変な教養人という設定で描か
れていながら、自宅のサロンには偽りの幸福が汚臭のように充満し
ている。

「マルチェッロ、ボクはキミのような真のディレッタントにはなれ
ないよ。キミが羨ましい、己の道を行き給え!」とかなんとかいう
件は、一体全体誰がディレッタントなのやら判らなくなってしまう
(不佞は少々胸が悪くなりました)。結局シュタイナー氏は自裁し
て果て、己の世界に殉じてしまう。

#「シュタイナー」というドイツ語系の名前で呼ばれているのは、
#イタリア人が抱くドイツ人のイメージを匂わせるのでは。ビンケ
#ルマンだのゲーテだの、言いたい放題の審美家を生み出した国へ
#のオマージュかな。

乱痴気の限りを尽くすマルチェッロは、今一つ腰が座らない。そこ
に二人との経緯があり、詰まらぬ日常への目を開かれてゆく。と書
くと、なんだか青年神経症小説(実存的私小説?)見たようで、興
醒めですが、その陳腐な総括を裏切る出来映えなのが、あの映画の
名画たる所以ではないかと思っています。背徳に倦む心の転回は、
ローマ文学以来のトポスを踏襲しているのかも。

てっちゃん、よう御帰り。お疲れ様でした。

scripsisti> 長かったなー。

これで暫くは九度山でゆっくりできるのでしょうか? また出張、
じゃ、会社も鬼ですよね。

scripsisti> 相変わらず、愛機は飛んだまま。仕方なく旧機を引っ
scripsisti> ぱり出し電源を入れたら動作したので、取りあえず、
scripsisti> おニューのマシンが決まるまで、これで我慢。古いく
scripsisti> せに、HDDは30GBあるから

ちょっと困りましたね。復旧の目処はつかないのですか。古い機械
に三十ギガも積んであるのには驚き。不佞の機械なんぞ、本体に六
ギガですよ。外付け退避ディスクで三十ギガ。御ニューの目星はつ
きました? アップルはどうです(へへへ)。いっそのことリナク
スにしてしまうとか。いえ、別に窓に憾みがあるわけではないんで
すが、その、ちょっとそう思ったのです。

scripsisti> 怒濤の忙しさから、田舎町の駅前みたく暇になりまし
scripsisti> た。誰か仕事下さい(笑)

「田舎町の駅前みたく」は名文句ですね。言い得て妙とはこのこと
です。使わせて戴きまーす。ところで、具体的にどの駅のイメージ
ですか?

骨休めを御仕事にするというのは駄目? 龍神温泉探索とか企画を
つくるのも一方ですね(謎)。あ、そうだ、明日日曜日は天野大社
の花盛祭だった筈です。天気がよければ、そこで羽根をのばしてみ
ては如何でしょう。無賃労働ですけれど(笑)。

#不佞、花盛祭に行ったことがないのです(クスン)。


うひゃあタグ抜けだ今頃気付いた 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月19日(土)12時21分16秒

念のために↓の「マルチェッロとパパラッツォ」を再掲します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
午前二時前。夫婦でFederico Fellini監督のLa dolce vitaを見る。こん
なに長いとは思わなんだ。百六十六分かあ。

見せられるままに画を眺めているうちに終わってしまい、ボーゼン。
黒白の美しい画面にはイタリアの空気が充満している。下町、遺跡、
アパート群。雑踏。猥雑で慵懶。爽やかとは程遠い、もさっとした
手触りの作品で、ピンとくるものがないのに、また見てみようと思っ
たのは、謎解きの探求心か、映像の美か、あるいは何か。御覧になっ
た方はいませんか。

フェッリーニはこれが初めて。機会を見て他の作品も眺めてみた
い。


ふぃ〜 投稿者:てっちゃん  投稿日: 4月19日(土)10時42分27秒

ようやく帰宅しました。
長かったなー。
相変わらず、愛機は飛んだまま。
仕方なく旧機を引っぱり出し電源を入れたら動作したので、
取りあえず、おニューのマシンが決まるまで、これで我慢。
古いくせに、HDDは30GBあるから(入れ替えて使わなかった>あほや)

怒濤の忙しさから、田舎町の駅前みたく暇になりました。
誰か仕事下さい(笑)


 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月19日(土)03時29分23秒

学部の私書箱に時間割表を取りに行ったら、何故か日本の指導教官
宛にも時間割表が届いていた…… 来るのか?


超解釈 投稿者:愚妻  投稿日: 4月17日(木)17時55分02秒

『甘い生活』ドラマトゥルギー上の最も重要な点は、アニタ・エクバーグが最
初の方にしか出てこないことではないでしょうか。なぜなら彼女が出ている間、
あの巨大な胸に全神経がいってしまい、他の情報が全て遮断されてしまうから
です。子猫にあげるミルクを買いに行く場面だって、「そんなデカイ胸がある
のに乳も出ないんか」となってしまう。だから彼女が出てこなくなる後の場面
は、比較的落ち着いて鑑賞することができるようになっているという訳です。

松林のシーンは『リング0』で貞子がリンチに遭って撲殺されるシーンとそっ
くりでした。っていうか『リング0』がフェリーニをぱくったに違いありませ
ん。そうすると、貞子はエイなんでしょうか。


アニタ・エグバーグはもっとでぶになる 投稿者:針鼠  投稿日: 4月16日(水)21時54分38秒

『甘い生活』は田舎からお父さんが出てきてキャバレーに
連れて行ったら調子にのって女の子に手出し始めてこの
親父の野郎はと思ったらばいきなり体の調子悪くしやがってよう、
というシーンと、最後、酔っ払い騒ぎの一晩が明けて早朝の
浜辺へと男女の一群れがみな白い格好をして松林の中を
横一列になって降りてくるシーンと、この二つがいいんだよ。
そしてそのキャバレーの道化師のラッパもいいけど女の子を
豹か何かに扮装させて団長が鞭をぴしっと振って、そのとき
流れる音楽がサーカスのオープニングから『甘い生活』の
メインテーマに変わっていく、そこがまたいいんだよ。


マルチェッロとパパラッツォ 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月16日(水)09時51分52秒

午前二時前。夫婦でFederico Fellini監督のLa dolce vitaを見る。こん
なに長いとは思わなんだ。百六十六分かあ。

見せられるままに画を眺めているうちに終わってしまい、ボーゼン。
黒白の美しい画面にはイタリアの空気が充満している。下町、遺跡、
アパート群。雑踏。猥雑で慵懶。爽やかとは程遠い、もさっとした
手触りの作品で、ピンとくるものがないのに、また見てみようと思っ
たのは、謎解きの探求心か、映像の美か、あるいは何か。御覧になっ
た方はいませんか。

フェッリーニはこれが初めて。機会を見て他の作品も眺めてみたい。


祝二万番! 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月15日(火)08時46分43秒

ヒロチさん、よう御越し。キリ番二万号、おめでとう(?)ござい
ます。その幸運というか、栄光を永く頌えます。景品はありません。
悪しからず御了承下さい。

#そう言えば、不佞も文学士第二万号のキリ番でしたっけ……。景
#品は学位記、かな。

のべ二万人の閲覧者の方々に支えられた「一筆箋」、実際には何人
の方が御覧下さったのかは不明ですが、今後とも細々とやっていき
ますので、愉しい御投稿を御願い申し上げます。

#扉で七七七七番を踏んだ方はどなたでしたか。

−四月十三日−
scripsisti> 真面目に勉強ばかりしていると、ふだん実現できずに
scripsisti> いる自分のアホな部分がどうしても抑えられなくなる
scripsisti> んです。
scripsisti>
scripsisti> 逆に書き込みをするときは、自分の真面目な部分がう
scripsisti> まく出せなくて不満が残ります。だから勉強に戻るこ
scripsisti> とにします。

当掲示板が憩いの場になっていると伺え、嬉しい限りです。今後と
も宜敷御願いいたします。

不佞は逆ですね。真面目に書き込みばかりしていると、普段実現で
きずにいる自分のアホな部分がどうしても抑えられなくなり、それ
が勉強の方で大輪の花を咲かせ、臭気をまき散らす……(苦笑)。

−四月十四日−
scripsisti> 愛は無償の行為だから、

これは邪推かも知れませんが……ひょっとして恋をなさっておいで
では? いや、なんとなくなんですが。

#お答えは不要ですよ。いや、お答え下さってもよいのですけれど。

愛のポトラッチャーまことさん、よう御越し。

scripsisti> 太宰の『津軽』を引用しようと思います。いつになる
scripsisti> か判りませんが、予約しておきます。

場所を確保してお待ちしております。太宰は青空文庫で読めないの
で、ちょっと飢えています。

scripsisti> だんだん、お国自慢の様相を呈してまいりましたね
scripsisti> (笑)。

よいことです。お国自慢は文化の源泉です。或いは、その成果です。
その成果に甘んじるお国自慢は停滞を生み、無気力を引き起こすだ
けかも知れませんが、推進力として活用できれば、まだまだ豊かな
稔りを齎してくれる筈です。

中上氏の作物はまだ読みさしです。無論紀州にまつわる書き物だか
ら手に取ったのですが、実は氏の出自が、氏の紀州観、日本観にど
のような影響を与えたのか、与えなかったのか、その辺りをも考え
てみることができれば、と思っています。


十三日の日曜日 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月15日(火)07時08分59秒

「もしもし元夏迪、カレー食べに行こうぜ、カレー」。キプロス人
君からの電話で目が醒める。「なんだ寝てたのか、悪い悪い」。

彼が不佞の寝込みを叩き起こすのは毎度のことだ。電話を掛けるた
びにこちらが寝ているという位の間の悪さ、もとい、タイミングの
良さ。彼が悪いのではない。おかしな時間に惰眠を貪るこちらの餌
食になっているだけのことである。十一時半。今回も至って平凡な
時間である。昼食の約束。些か唐突ではあれ、これまた至って平凡
な日常である。しかも昼に激辛印度カレー。実に至って平凡な献立
である。とまでは流石に言いかねるが、突拍子もない誘いの電話で、
目出度く起床の運びとなった。

「あいつは昔っから本当についていなかったからなあ」と笑った、
同君の旧友で自称「ラッキー過ぎて困っちゃうボーイ」(コロファ
ルドス)のパヴロス君のことを思い出しつつ、突然決まったカレー
屋詣で。摂政通りの店舗で待つこと暫し、キプロス人君夫妻がやっ
て来る。こちらの顔を見るなり「今度予定表を呉れ、電話の時間を
選ぶから」。苦笑いする同君の言葉だ。傍らに佇む奥方は、同君が
もてる限りの運を傾け尽くして射止めた御婦人だ。

やはり昼からカレーは重かった。消化に手間取るのか、なかなか胃
は軽くならない。腹ごなしを兼ね、夫婦二組、上天気を幸いに、市
中の徘徊と洒落込む。摂政通りからシドニー通り、橋通りで川縁に
出て耶蘇緑地に道を辿る。大きな並木は一定の角度に傾き、長い風
雨の年月を偲ばせる。その並木道を抜け、ミッドサマーコモンなる
牧草地に足を踏み入れる。彼方には川縁に並ぶ各黌の船倉、川には
水上生活者の船が舫い、やや右手に目を転じれば、なだらかにうね
る草地の一角に、茶と白との斑の牛が数頭草を食んでいる。抜ける
ような高い青空に、風が出る。剣橋では既に夏も近い。

「うわー大きいナー」。喚声を上げつつ牛を囲む。妊娠しているの
か、壁のような体つきだ。首と頭だけで、優に大人一人分の重さは
あろう。その大きな頭を持てあまし気味に、下で青草を舐め切って
行く。ワシャ、ワシャという舐め切る音に交じって、遠くで凧揚げ
を試みる少年の叫び声が切れ切れに聞こえて来る。

牛がゆっくりと踵を返した。尾がこちらを向き、続いて心持ち尾が
持ちあがる。

ブリブリブリブリビチブリブリビチチチチチ……

一メートル五十センチはあろうかという、巨大な糞を垂れての大歓
迎に、歓迎されるこちらも狂喜乱舞だ。

「ぅわっ!」と目を背けてしまった愚妻。

「ほぉ」と感嘆の声を上げてしげしげと鑑賞する不佞。

「おーーーーーーーっ!!!! アイツは判っているッ! 向きも
角度もバッチリだ!」とはキプロス人君。

「ギャーーーッ! きーもーちわーるーい!(yuuuuuuuuck, diiiis-
guuuus-tiiiiiiiing!!!
)」と令夫人。言いながら「ほらほら見てあなた、
あれあれ!(ade, ade, kitaxe afto!)」と大はしゃぎ。

よいものを見せて貰ったという興奮冷めやらぬまま、ミッドサマー
コモンを後にする。小修道院通りに不思議な石造建築を見つけ、そ
の扉に向かってサッカーボールを蹴って遊ぶ小太りのイングランド
少年に用途を問う。曰く廃寺なりと。どこにも十字架はないね、変
だねえなどと話ながら歩き始めた我々に、ここに首なしの死体が埋
まっているンだよ、向かいの二件は幽霊屋敷だよと、五月雨式に少
年は話して寄越す。子どもの話し方はいずこも同じだ。少年に礼を
述べ、なんだか黒魔術と関係のありそうな話だ等と語り合いつつ、
茜がかって来た光線に、家路を急ぐ四人であった。その傍らには、
The XXX Shopが侘びしく建っていた。

数年後、こんなことをも懐かしく思い出すことであろう。とある日
曜日の昼下がりである。


愛は無償の行為 投稿者:ヒロチ  投稿日: 4月14日(月)07時33分25秒

まこと師匠:

> ・・・「贈与の一撃・親切版」・・・

その理屈、気に入った。散髪をポトラッチと結びつけるとは、まこと師匠ならではの発想だぜ。(人はそれを屁理屈と言うだろうが。)

愛は無償の行為だから、見返りを求めてはいけませんね。今回はまこと師匠に勉強させてもらいました。

ありがとね!


「オッサン同盟」の危機?! 投稿者:まこと  投稿日: 4月14日(月)05時48分20秒

ヒロチ大兄の逆鱗(?)に触れた気がしますので、
しばらく散髪ネタは控えようと思います。
キリ番ゲットでご機嫌を直されていれば良いのですが(笑)。

と言いつつ、大兄の

> 髪を切ってもらった上に食事までご馳走になるんですか。

の部分ですが、たしかに"Give & Take"の欧米的思考に慣れ、
「散髪」と「食事」を直接結びつけ、
前者をサービス、後者を報酬ととらえがちな我々には
不届き千万な所業ですね。すみません(笑)。

ただ、例えば「マッチャポッキィ」を配ったり、
『コーラン』から推理小説まで揃えた「まこと文庫」から
本を貸したり(前者の用命は未だありません)、等々
こちらから一方的にサービスを提供し、直接的な見返りを求めない、
という行動を日常的にとってみるとどうなるでしょうか?

いわば、「贈与の一撃・親切版」を与え続け、
親切の"Give & Take"的貸借関係をうやむやにし、
「いつも親切にしてもらっているから、散髪ぐらい...」
という「親切のポトラッチ(大げさですが)」状態に
相手を引き込む、というアジア・アフリカ・オセアニア的
(?)戦略も十分に成り立つように思えます。
その中では、大兄のように「食事をふるまう一方」なのは、
実は理想的な状態で、「恩恵」は別の所に現れるはずだ、
と愚考するのですが...

別に普段は、こんな事を考えて行動していないのですが、
お二人にシバかれるのは嫌なので(笑)、
自己弁護の詭弁(もどき)を書き殴ってみました。

P.S.
元夏迪師匠の『紀州』に対抗して、終点集落問題参考資料として、
太宰の『津軽』を引用しようと思います。いつになるか判りませんが、
予約しておきます。だんだん、お国自慢の様相を呈してまいりましたね(笑)。


ゲット! 投稿者:ヒロチ  投稿日: 4月13日(日)22時18分01秒

元師匠:

20000番はわたしがゲットしました。

真面目に勉強ばかりしていると、ふだん実現できずにいる自分のアホな部分がどうしても抑えられなくなるんです。それでたまに書き込みをさせてもらっています。

逆に書き込みをするときは、自分の真面目な部分がうまく出せなくて不満が残ります。だから勉強に戻ることにします。


御免なさい 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月11日(金)23時01分57秒

scripsi> 酒呑猫のサイト

酒呑猫「さん」のサイト、です。失礼致しました。


半島問題参考資料 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月11日(金)22時39分15秒

謨磐堂進士、よう御越し。

scripsisti> 近場の伊豆半島だったりします。

力作投稿作品(いつも有難うございます)、拝読しました。伊豆戸
田村辺りには思い出も多く、土肥の漁港には学科旅行で遊びに行っ
たこともあり、頷きながら読ませて貰いました。針鼠さんと断崖上
の漁村を徘徊した日のことは、いつ思い返してみても愉快です。つ
げ義春氏の「猫町紀行」に通ずる思いを味わった、と表現したらよ
いのかな。

#却って判りにくいか。

終点集落現象から少し離れて、半島という点に着目すると、故中上
健次氏の『紀州』の書き出しなどが思い起こされます。曰く

━引用開始━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
紀伊半島を六か月にわたって廻ってみる事にした。

半島とはどこでもそうであるように、冷や飯を食わされ、厄介者扱
いにされて来たところである。理由は簡単である。そこが、まさに
半島である故。

……(中略)……

紀伊半島、紀州とは、いまひとつの国である気がする。

まさに神武以来の敗れ続けてきた闇に沈んだ国である。熊野・隠国
(こもりく)とはこの闇に沈んだ国とも重なってみえる。その隠国
の町々、土地土地を巡り、たとえば新宮という地名を記し、地霊を
呼び起こすように話を書くとは、つまり記紀の方法である。

……(中略)……

神武のように私が、地名に記す新宮や紀伊天満(てんま)や、古座
(こざ)を征服し、同時に稗田阿礼のように語り書くとも言えるし、
私は単に、見えない神武、見えないスサノヲに従って、語り書くだ
けであるとも言える。

ミワサキ、ウグイ、ナチ、テンマ、カツウラ、タイジ、見慣れた漢
字を取り払い、音だけにすると、この半島は隠国、敗れて闇に沈ん
だ国の異貌がみえる。コザ、ヒメ、タコ、ワブカ、スサミ、アッソ、
町の名はそう続く。何やらその地名の発音は、南島のもののように
みえるのである。

━引用終了━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

渡海上人たちの目には、新宮の海の彼方に文字通りの異界、ポタラ
が浮かんでいたのは言うまでもありません。隠国はどうしても終点
集落にならざるを得ません。そこが物理的な終点であれば、そのあ
なたの未知の世界は、異界にならざるを得なかったのではないでしょ
うか。伊豆半島にも類似の現象が見られるのではないかと妄想する
のですが。

纏まりませんが、取り敢えずこのまま投稿します。


深慮遠謀 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月11日(金)22時38分12秒

まことさん、よう御越し。

scripsisti> 博覧強記・深謀遠慮の師匠に「博識」と言われてしま
scripsisti> うと、立つ瀬がございません。私はせいぜい「薄識」
scripsisti> か「博痴気」レベルですので。

耳が痛い。

scripsisti> 一度、妹から送られてきた「抹茶ポッキー」を配った
scripsisti> ので、それを「御馳走」だと思ってくれていれば...

いい御話です。「抹茶ポッキー」というところが泣かせます。マッ
チャポッキイ。音もコミカル。

scripsisti> 「いつもすまないねぇ。私がこんな体でなければ。ゴ
scripsisti> ホゴホ(咳の音)」
scripsisti> 「それは言わない約束でしょ。チョキチョキ(鋏の音)」
scripsisti> といった散髪風景を想像していただければと思います

想像してみました。想像してみましたが「こんな体でなければ」何
なのか、どうしても想像が及びません。非常に気になっております。

scripsisti> 「『座りっぱなしで腰が痛い』とか言っているし、ま
scripsisti> ことさんは要介護」

これには思い当たる節が多々あります。業病ですから、お互いに気
をつけましょう。

酒呑猫さん、よう御越し。お久し振りです。

scripsisti> 自分の散髪はもちろんのこと、娘二人のも自分でして
scripsisti> いる

ほのぼのとしていますね。日曜日の昼下がりに、縁側の日溜まりで
チョキチョキ(鋏の音)、ゴホゴホ(咳の音)……あっと違った。
お嬢ちゃん方も御機嫌なのでは。でも、

scripsisti> そういえば水で濡らすという手もあったか

と気付いたからには、お父さんの株も更に上昇間違いなしです。

時に奥方様の髪は任せて貰えないのですか。

scripsisti> 本当のツッコミどころは velitatusの方かもしらんの
scripsisti> ですが。

victusじゃなくてよかった(のかな?)。

#邦訳を御希望の方は、不佞に御連絡下さい。

ツッコミどころは寧ろ(自粛)。

#続きを御希望の方は、不佞に御連絡下さい。
##いや、なさらないで下さい。

ビーナスって、罪ですよね。しかしアープレーイウスにもそんな表
現が出てくるのかあ。そのうちに読もう。あ、酒呑猫のサイトに行
けば手軽に読めるのでしたね。


海の終点 投稿者:謨磐堂  投稿日: 4月11日(金)17時46分57秒

 ちょっと目を離したスキに猛烈な進み方……西洋史学のパワーに、ただただひれ伏す
ばかりでございます。(笑)
 さて、「オヤジ・オッサン・オジサマ」論で盛り上がっているところで、ふと身につ
まされる思いがしました。と申しますのも、私は小学生時代、男子からは「オヤジ」、
女子からは「おじさま」と呼ばれていたからであります (爆)。齢10にして既に中年の
境地に達し……その後の人生はすっかり枯れ果てた老後であることは言うまでもありま
せん。ギラギラしたオヤジ臭さも、博識でダンディーな「おじさまっぽさ」とも現在は
無縁?にして、さりとてカネもないとすれば、「人生の華をすっかり逃したまま老後に
達した仙人のような永遠の若者」といふことになりませうか (何じゃそりゃ。笑)。

◆海の終点

 まこと様、初めましてでございます。m(_ _)m 確かに、山家の集落も海辺の集落も
他ならぬ山や海という障壁に取り囲まれていることによって、隔てられたあちらの世界
への憧憬と忽然と終わってしまった来し方への情念をかき立てるという点で全く同じ性
格を持っているかと存じます。
 私個人としては、何だかんだ言って「おくの細道」的風情があれば海でも山でも良い
人間ですので、個人的に気になる「海の終点」をちょっと書いてみたいと思います。全
然ヨーロッパのような洒落た風情ではありませんが……

 現在「海」で一番マイブームなのは、実は近場の伊豆半島だったりします。厳密に
いうと伊豆半島は車で海岸線沿いにぐるりと一周できてしまいますので、別に「終点じ
ゃないじゃん」と言ってしまえばそれまでですが (笑)、しかしいざ行ってみると、ど
んどん険しくなる海沿いの道があたかもドン詰まりに向かうかのような気分を盛り上げ
てくれます。下手に東京から新幹線で東北や中国地方以西に向かうよりも全然遠くへ行
くような錯覚すら感じられるのです (笑)。
 もともと伊豆は私の父の出身地で、小さい頃に何度も通っているあいだは「ありふれ
た田舎」というイメージしか持たなかったのですが、その後国内外のいろいろな場所に
出かけてあれこれ比較するうちに、実は近場でつまらんと馬鹿にしていたはずの父の故
郷はとんでもなくディープな「古き日本が見えてくるドン詰まり」だと思うに至ったの
です。
 伊豆の「海の終点性」を最も印象づけてくれるのは、険しい斜面にへばりつく漁村の
風景もさることながら、住人の顔が恐ろしく台湾東海岸のオーストロネシア系住民 (ア
ミ族など) に似ているということです (貧困だったために中卒後自衛隊に勤務しながら
も博識な叔父などは、「ウチの顔はみ〜んな台湾とかフィリピンとかに似てる」ことを
お国自慢にしているほどです)。多分、海流に乗って台湾あたりからやってきた人々が、
海流の突き当たり (=終点) にして、強大な権力からも遠いという、海陸両方の終点と
いう性格を持つ伊豆半島の先っちょに居心地の良さを感じてそのまま居着いてしまった
のでしょう。さらに、日本における「ドン詰まり」集落の定番である「平家の落ち武者」
伝説も加わって、今日の伊豆半島端っこ社会の原型が形成されたのだろうかと考えるの
もまた興味深いものです。
 伊豆半島の漁村の典型的景観は、海のギリギリまで迫った山 (しばしば断崖絶壁)・
入江に浮かぶ漁船・狭っこい砂浜・僅かな水田や棚田に寄り添う集落・はっきり言って
最新流行ファッションとは無縁な老若男女の服装……から成り立っていますが、戸田村
から南下して石廊崎に至るまでの西伊豆・南伊豆エリアはどこも「ディープでどん詰ま
りな伊豆」らしい集落景観を形成しています。
 その中でも特に「終点」らしいのが、南伊豆町の伊浜というところであります。ここ
は主要道路から外れて、九十九折りの急坂を下りきったところに小さな岸壁とバス停と
集落があるだけの、正真正銘の終点集落。周囲は波打ち寄せる絶壁とマーガレット畑に
囲まれ、集落に降りて行くバスの車窓からの眺めは圧巻としか言いようがありません。
険しい谷と荒波に囲まれた海辺の別天地の眺めは、それこそ台湾から流れてきて居着い
てしまった……という可能性が極めて大だなという気にさせてくれます。ここは以前な
ら「下田〜南伊豆町経由〜堂ヶ島」というバスに乗ると途中わざわざ立ち寄ってくれた
のですが、乗降客が少ないうえにタイムロスが多すぎるという理由で止めてしまったの
が非常に残念です。
 
 さて、「海の終点」らしいところといへば、他にはどこがあったっけ……


まこと師匠(続) 投稿者:ヒロチ  投稿日: 4月11日(金)05時04分14秒

ご指摘の通り、僕のはオヤジギャグではありませんでしたね。修行が足りませんでした。
オヤジ方面ではとても元師匠にはかないそうにないので、まこと師匠には、ステキなオジサマへの道を進んでいただきたいです。オフ会のときには、オジサマ学の薀蓄を是非とも垂れて下さい。

ところで、髪を切ってもらった上に食事までご馳走になるんですか。実にうらやましいですね。これもまこと師匠の人徳のなせるわざでしょうか。わたしなど、食事をふるまう一方で、何の恩恵も受けていませんよ。

ぷちどの:

まことのやつがちょっと甘ったれてるから、オフ会のときにシバいてやろうぜ。


散髪 投稿者:酒呑猫  投稿日: 4月11日(金)01時43分54秒

乱入失礼。自分の散髪はもちろんのこと、娘二人のも自分でしているのですが、
愚妻様の書き込みを見て、そういえば水で濡らすという手もあったかと膝を打
ってしまいました。

>元氏
Venus談義、アプレイウスを読んでいると出てきますね。まさに先日 (maritus)
Veneris proeliis velitatus なる句が出てきて「戦争ねえ」と笑っていたこ
とでした。
#本当のツッコミどころは velitatus の方かもしらんのですが。


オジイサマへの道 投稿者:まこと  投稿日: 4月11日(金)01時30分10秒

オッサン道求道者の皆様、こんにちは。
「オッサン見習い」のまことです(笑)。


元夏迪師匠:
> ひょっとすると愚妻さんに所謂「オジサマ」なのかも知れませんよ。
> 博識ですから。後は御馳走です。そうすれば立派な「オジサマ」と
> してデビューできるのでは。あとは万事思いのままですか(謎謎)。

博覧強記・深謀遠慮の師匠に「博識」と言われてしまうと、立つ瀬がございません。
私はせいぜい「薄識」か「博痴気」レベルですので。

ちらし寿司、お好み焼き、そぼろご飯、けんちん汁、チゲ鍋等々を
逆に御馳走になった覚えなら何度かありますが、
こちらから食事を提供したことはありませんでした。失礼の極みと猛省中。
そう言えば、一度、妹から送られてきた「抹茶ポッキー」を配ったので、
それを「御馳走」だと思ってくれていれば...(笑)。

「『座りっぱなしで腰が痛い』とか言っているし、まことさんは要介護」
という私をめぐる言説を思い返すに、すでに「オジサマ」を突き抜けて、
「オジイサマ」の域に達してしまった恐れもあります。
まあ、こちらの望みもたまの散髪と日本食程度で、
「万事思いのまま(謎謎)」という下心はあまりありませんので、
このまま枯淡の境地を追求する方向に進んだりして。

「いつもすまないねぇ。私がこんな体でなければ。ゴホゴホ(咳の音)」
「それは言わない約束でしょ。チョキチョキ(鋏の音)」
といった散髪風景を想像していただければと思います(笑)。


ヒロチ大兄:
> とりあえず、オヤジギャグの練習でもしてみたらどうですか?

上の「薄識」と「博痴気」はいかがでしょう?
ただ、おそらく大兄と私で「オヤジギャグ」の定義が違うように思えます。
「オヤジギャグ道」で私淑している、嘉門達夫師匠によれば、
「シ〜ラ〜カンスな〜み〜の〜、親父ギャグ〜♪(「鯉のぼり」のメロディで)。
『象だぞう』」ということになり、「駄洒落」が私のそれと同義。
翻って、大兄のは「セクハラ(すれすれ)発言」ということになりますので。
この辺りの定義の摺り合わせが先決かと(笑)。

> ところで、僕もボルドーへ行ったら大和撫子に散髪してもらえるのでしょうか?

まずは「要介護認定」を受ける必要があるのでは、と真面目(?)に返答。
大兄は料理も器用にこなせますので、難しいかも知れません。
女性陣は鋭いですから、韜晦してもすぐに見破られてしまいますよ。


あちらはレスをつけにくいので 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月10日(木)21時57分09秒

謨磐堂進士鷺江人先生、よう御越し。毎々畫譜への御投稿、有難
うございます。御陰様で本朝の桜の盛りを満喫することが出来まし
た。

鷺江人先生は最近台湾にお出かけだったのでしょうか。先日某路上
観察者
さんに台湾の写真を見せて戴く機会があったのですが、日本
時代のものが結構残っているのですね。不思議な感覚に襲われまし
た。イッセー尾形氏が出演した映画「ヤンヤン夏の思い出(Yi1 yi1)」
に見た、台湾と本朝との類似と差異との微妙な(アン)バランスが
思い出されました。やはり人民共和国の風物とは大分様子が違いま
すね。最近の北京の様子は王小帥監督の「十七歳的單車(Beijing
Bicycle
、邦題は判りません)」で見ましたけれど。

謨磐堂進士、実は不佞、車窓シリーズの続きを愉しみにお待ちして
いるんですよ(と、催促してみる)。

#そういえば、最近入唐した方っています?


グャギジヤオ 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月10日(木)21時33分03秒

ヒロチさん、よう御越し。

scripsisti> 元師匠ご本人が直接承ったことのある誉め言葉では
scripsisti> ないのでしょうか。

ナイショ ウフフフ

scripsisti> 「だったら嗅いでみます?」(←一応オヤジギャグ)

ソレワせくはらトヨブノデワ(アセ

scripsisti> この程度ではオヤジギャグとは言えないですかね。

ナイショ


オヤジギャグ 投稿者:ヒロチ  投稿日: 4月10日(木)07時17分18秒

元師匠:

>男性諸氏も「ハゲ」「デブ」「オヤジィッ」
>「臭ッ」「不潔ゥー」「油ギトギト」「えろい」
>とか何とか、色々と美辞麗句を頂戴していますから

それってもしかしたら、元師匠ご本人が直接承ったことのある誉め言葉ではないのでしょうか。だとしたら、とてもうらやましいですね。残念ながら僕はまだこんな美辞麗句を並べられたことはないです。オッサン道を極める前に、オッサン度をアップする努力をせねば。

つい先日、さるピアニスト(マジで美人!)と男の臭さについて話し合いました。彼女の彼氏の男臭さといったらないという話だったのですが、それに比べて僕が全然臭そうに見えない言うので、「だったら嗅いでみます?」(←一応オヤジギャグ)と聞いてみたら、「結構です」と真顔で断られました。アハハハ。

愚妻さん:

>っていうか、私ならご飯くらいおごって欲しいところですなあ

ご心配なく。お茶のあとに「これから食事でもいかがですか?」と誘うことになっています。(モノには順序があるんですよ!)

>日本の中年男性には「オッサン」(あるいは「オヤジ」)の
>他に、「オジサマ」というジャンルもあります。

そのことは全く考えていませんでした。なぜなら「オッサン」のモデルは元師匠でしたので。また、スペインのバル(BAR)にはオヤジ系とオシャレ系の二種類があり、オヤジ系バルには、朝からオヤジ(というかジジイ)ども入り浸って、オッサン道を極めるべくオヤジギャグを交し合っています。そのことも念頭にありました。間違ってこのようなバルに女性が入ってしまうと、「おじさんのほっぺたにチューしな」とセクハラを受けることうけあいです。ご注意を。

まこと師匠:

>「覚悟」がいるものだとは存じませんでした(笑)。
>秘儀があったりするんでしょうか?

「オッサン宣言」をする覚悟を決める前に、オッサンの条件を満たさねばなりませんが、まこと師匠はまだ条件を満たしていないと思われます。とりあえず、オヤジギャグの練習でもしてみたらどうですか?

ところで、僕もボルドーへ行ったら大和撫子に散髪してもらえるのでしょうか?(←一応オヤジギャグ)

最後に元師匠:

この程度ではオヤジギャグとは言えないですかね。


横レス御免 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月10日(木)03時01分44秒

まことさん、

scripsisti> 私は何様

ひょっとすると愚妻さんに所謂「オジサマ」なのかも知れませんよ。
博識ですから。後は御馳走です。そうすれば立派な「オジサマ」と
してデビューできるのでは。あとは万事思いのままですか(謎謎)。

ボクも一筆箋に書き殴っていることを垂れ流してみよう。オジンが
オジサンぐらには昇格するかも知れない。

ゴミレス御免。


続・散髪 投稿者:まこと  投稿日: 4月10日(木)02時42分51秒

ヒロチ大兄:
> 髪を切ってもらったあとに、「お茶でもどうですか」とちゃんと誘ってますか?
> (誘うのが礼儀らしいですよ)

愚妻様:
> っていうか、私ならご飯くらいおごって欲しいところですなあ。

え〜、我が家に出張してきてくださる場合には、日本茶とお茶うけを提供します。
向こうが関心を示し、こちらの気が向いたら、ボルドー史の講義(?)もします。
一度、私が先方まで出向いたときは、夕飯までご馳走になり、
「夜は危ないし、まことさんは方向音痴で心配だから、車を出しますね」と、
家まで送ってもらいました(笑)。どうも男女が逆のような気もしますが、
最近、ジェンダー意識も希薄になっています。

考えてみたら、「いつも面白い話をしてくれるから、いいですよ〜」と言われて、
散髪代もきちんと払っていなかったような。私は何様なんでしょうか...
我が身を省みても、ここで書き散らしているような与太を飛ばしているだけなので、
よっぽど「珍獣」扱いされているのか、まわりの男性陣が恐ろしくつまらないのか、
のどちらかなのでしょう。

ともあれ、内心忸怩たるものがありますし、彼女たちには頭が上がりませんので、
日本人女性礼賛のスタンスを維持することにしています。

まあ、私を実験台にして自信がついたのか、
最近、彼女たちの間でお互いに散髪し合うのが流行っているらしいのが、
思わぬ貢献と言えるかも知れません。


> オッサン宣言をする覚悟はもうできていますか?
> (早く済ませれば楽になるらしいですよ)

「覚悟」がいるものだとは存じませんでした(笑)。
秘儀があったりするんでしょうか?


デユーレもでぶおやじ元夏迪 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月 9日(水)08時04分50秒

まことさん、よう御越し。性愛がどうのこうのと書き殴っていたの
で、Maria genetrixにギョッとしました。不佞の頭の中でVenus gene-
trix
と連動してしまい、Venusgenetrixとがくっついていると、話は
どうしても生殖に向かってしまいます。妄連想という奴でしょうか。

#ウェヌス=ビーナスというのは、ナニの神様であり、ソレを示す
#隠語であり、隠語どころかそのものズバリであったりもします。
#古代人はおおらかですね。

scripsisti> 私も「終同会(仮略称)」に混ぜてください。

もちろんですよ。よう御越し。

scripsisti> 私は「この先は海」という「陸の終点」を提起したい
scripsisti> と思います。

やはりそういう御希望が出ましたか。これを一歩進めると「この先
は陸」という「海の終点」を問題にすることになるのでしょうが、
昨今流行のそうした話題はさておきまして、と。不佞自身、海とは
あまり縁のない人生を消しておりますので、未知の世界ではありま
すが、一つここはまことさんに学びたいと思います。

scripsisti> 「サンチャゴ巡礼」が一大ブームとなります。イング
scripsisti> ランドからの巡礼者が大挙してこの地に上陸して、ピ
scripsisti> レネー山脈越えに臨むようになり、「地の果て」は単
scripsisti> なる通過点と化します。

なるほど、ピレネーですか。このピューレーナイオス山脈自体、古
代ギリシア人にとっては絶遠の世界の象徴見たようなものですので、
その時代に游ぶ不佞にしても、遙か天涯の彼方という印象がありま
すね。

問題のSoulac-sur-Mer(語末のセーは読むのかな)ですが、これを
拝読しながら本朝伊勢を想起しました。半島の突端にあり、尤も曙
光に近い位置に在す大神宮が、時代の下るに従って、紀伊街道を東
する西国諸大名が海路出帆、江戸参覲に下る通過地点になり果てた
(という理解は正しいのでしょうか?)。

scripsisti> もはや「文化圏の隅っこ」という感慨を抱かせる集落
scripsisti> ではなくなってしまったような気がします。これを集
scripsisti> 落の「終点性の喪失」と言って良いかも知れません。
scripsisti> こうした終点集落の歴史的な考察も興味深いのではな
scripsisti> いかと思い、一例を挙げてみました。

いやあ、面白い問題点を出して戴きました。文化圏の隅っこから、
社会の隅っこに変容する過程と言えるでしょうか。往々にして重な
りそうな二つの隅っこが、乖離することもあると思ってみると「終
点集落」は「終点集落現象」という概念に消化しそうな雲行きです
ね。

世上ひめやかに行われる廃村紀行なぞは、ここに根を持つ趣味なの
かも知れません。「終点集落現象」は、ともすれば「フロンティア」
と一括りにされかねませんけれども、単に人文事象としての「縁」
に留まらず、地勢的な「縁」でもあるわけですから、許多の廃村と
して現象する可能性をも秘めています。

と、何を書きたいのか判らぬ書き込みではありますが、追々頭の中
身を整理していくつもりです。

scripsisti> 偽文書

これ、面白そうですね。


散髪料 投稿者:愚妻  投稿日: 4月 9日(水)08時02分50秒

> 髪を切ってもらったあとに、「お茶でもどうですか」とちゃんと誘ってますか?
> (誘うのが礼儀らしいですよ)

っていうか、私ならご飯くらいおごって欲しいところですなあ。


オジサマ? 投稿者:愚妻  投稿日: 4月 9日(水)07時47分24秒

ヒロチさん、
愚妻の愚見では、日本の中年男性には「オッサン」(あるいは「オヤジ」)の
他に、「オジサマ」というジャンルもあります。

前者は負の価値を帯び「オヤジ狩り」の対象になったりもするわけですが、後
者は正の価値を帯び、女性の憧れの対象となります。「オジサマ」はお金を
持っていて美味しいご飯やお酒をご馳走してくれたり、博識で(オタクではな
く)知性が魅力だったりします。「オジサマ」は独身女性の不倫の対象にもな
りますが、「オヤジ」は援助交際しかできません。「オッサン宣言」ではその
辺をどう考えるのでしょう、興味津々です。

橋本治に言わせると、「若者」とは定義上「貧乏な男」で、「オジサン」は
「お金がある男」なんだそうです。これで行くと、「一筆箋」に登場する面々
には「永遠の若者」も少なくないような(笑)。ちなみに「美人」とは定義上
「お金のある女」で「ブス」は「お金のない女」。「オジサン」に貢いでもら
える女性を「美人」と呼ぶ、と。

まあいずれにせよ、生物学的には女性の生殖機能の有効年限の方が短いので、
女性の魅力が古今東西を問わず若さと連結しがちなのは、仕方ない気もします。
少なくともピカソとかパヴァロッティみたいなオジサマなら全然セクシーなので
モテて当然です。ゲーテとなるとちと気持ち悪いですが。

オジサンは玲子さんの「得意分野」かな?

まことさん、
イギリスの理美容店のメニューには驚愕しました。
  dry-cut/ wet-cut/ wet-cut and blow-dry
の区別があって、dry-cutだと髪を湿さずにいきなり切り始めるのでボサボサ
になります。wet-cutだと湿して切りますがやはりボサボサになります。しか
も頭が濡れたまま放り出されます。マッサージなんて論外です。店によっては
椅子がないところもあるとか。ハサミも研いでないみたいだし。コーカソイド
の髪質だとカット技術がいい加減でもスタイリングでごまかせるのでしょう。
そもそも、理美容師の免許が存在しないらしいです。


まこと師匠 投稿者:ヒロチ  投稿日: 4月 9日(水)06時54分45秒

へ質問です。

髪を切ってもらったあとに、「お茶でもどうですか」とちゃんと誘ってますか?
(誘うのが礼儀らしいですよ)

オッサン宣言をする覚悟はもうできていますか?
(早く済ませれば楽になるらしいですよ)


デファクトでぶおやじ元夏迪 投稿者:元夏迪  投稿日: 4月 9日(水)06時40分38秒

ヒロチさん、よう御越し。

scripsisti> 参加希望者は私のメールアドレスにご連絡を。

オッサン宣言オフ会でも始まるのでしょうか。ダンヂーであるには、
も少しヒネーリが必要では(苦笑)。

scripsisti> 男は女のことをすぐに老けるだの肌が荒れるだの文句
scripsisti> ばっかり言っているが、

男性諸氏も「ハゲ」「デブ」「オヤジィッ」「臭ッ」「不潔ゥー」
「油ギトギト」「えろい」とか何とか、色々と美辞麗句を頂戴して
いますから、おあいこおあいこ、大丈夫。気に病むことはありませ
ん。化粧でもしておけば、ぐうの音もでませんよ。

scripsisti> 外国での日本男児のもてなさぶりはいったい何だ、外
scripsisti> 国で日本人女性がもてるのは当然だ、とおっしゃって
scripsisti> いました。

「もてる」ってどういう状態のことなのか、その状態が好もしいの
かどうか、ちょっとよく判らないのですけれど、これはそんなに単
純な話ではないように思いますよ。もちろん個人個人の魅力は否定
するつもりはありません。その上での話なんですが。

日本男性論を研究している知人に聞いたことですが、欧米と呼ばれ
る世界で、人種ごと、性別毎にメディアでの露出度を統計に取ると、
国毎に変動はあるものの、大体一定の割合になるそうです。その割
合には当然、該当社会での位置づけ(乃至は期待される役割)が賦
与されていて、白人男性であればこれこれ、黒人女性であればこれ
これ、という具合になっている。某合衆国では、これがアファーマ
ティブアクションとやらの小道具に使われたりすることもある。

黄色人女性というのは良くも悪くもエキゾチックの代名詞として取
り上げられる。それに痺れる殿方が多いのは事実です。「日本女性」
というのは、性愛対象のジャンルの一つにすらなっています。当地
にも日本女性ばかり狙う殿方の集いがあったりしました。

ところが、黄色人男性というのは、メディアでの露出度が極端に低
い上に、明確な役割やイメージが与えられていない。強いて言えば
「よくワカランきもい奴」という扱いなのでしょう。性愛と言えど
も文化の一翼を担うものですから、一定の規範なりジャンルなりを
通して作動するようになっています。その仕組みがうまく働かない。
顔が見えない。

ダンディズムの勉強をやって損はないでしょうが、いきなりそれに
飛びついてしまうのは、如何なものでしょうか。特定文化の特定規
範にのることになりはしますまいか。

ま、そんな研究を公にしたのは中国系米国人男性だそうですから、
多少は眉につばを付けた方がよいのでしょう。研究にかこつけて憂
さ晴らしをしているかも知れない。とんでもない下心があって、キャ
ンペーンを打っている可能性だってあります。サイードさんによる
と、一時大流行したヒューマニティー関係の学会や集会は、連邦捜
査局の資金により運営された政治活動だったそうですから、あり得
ない話ではありません。

ニューヨークあたりでは、大柄なコーカソイド女性が小柄な黄色人
種男性の腰に手を回し、市中を練り歩くのが流行だとも聞きますか
ら、「キモイ奴」を愛好するジャンルが出来つつあるとも言えるで
しょう。蓼食う虫も好き好きです。そう、気に病む必要なんかない
のです。テイキリージー、ガーイズ!

#と既婚者が叫ぶのは何故。

以上を要約すれば、

scripsisti> 元師匠:一緒にオッサン道を極めようぜ!

そうしようぜ! ということですね(爆笑)。


散髪と日本人女性 投稿者:まこと  投稿日: 4月 9日(水)05時33分00秒

連続投稿です。

愚妻様が師匠の散髪をなさっていると言うことは、
ケインブリッジにもろくな床屋がないんでしょうか?
来た当初、私もこちらで散髪の問題を抱えていました。
ヨーロッパ人と髪質が違うのか、町の床屋で散髪した知り合いが、
すごい髪型で現れて以来、恐ろしくて床屋には行けなくなりました。
女性の場合はロングで乗り切るということが可能ですが、
これを男がやるとむさ苦しくなってかないませんし。

結局、大学で知り合った大和撫子たちに頼んで切っていただいています。
「ぼくの髪を切ってください」なんて、怪しさの極みですが(笑)、
けっこう皆さん快く引き受けてくださいます。「私も切ってみた〜い」
というオファーもあり、こちらが手練手管(?)を駆使するまでもなく、
今までにのべ4人の方にお世話になりました。

また、フランス在住の日本人女性はさすがにお洒落で器用な人が多く
(あ、イギリスにいる方がお洒落じゃないという訳ではなく...)、
「じゃあ、段を入れますね」と、変化をつけてくれたりもします。

これはそこいらのマドモワゼルには無理だろうなぁ、と思うと、
こちらに来てから、日本人の女性に対する尊敬の念が倍増しました。
もはや世界に誇れるレベルでしょう(あ、愚妻様も含めて)。


ちなみに、私は「髪結いの亭主」になりたいのですが、
この性癖が遺伝するとちょっと困りますね(笑)。

以上、与太話でした。

P.S.
ヒロチ大兄の提供された話題と多少関連してますね。
偶然ですが、びっくり。
しょうがないので(?)、「オッサン宣言」にも混ぜてください。


一筆箋/御歸り/御問合

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