一筆箋舊帙    一筆箋/御歸り/御問合

平成十三年十一月八日第二百十一号
平成十三年十一月二十三日第二百四十号

集中暖房 投稿者:元夏迪  投稿日:11月23日(金)15時26分50秒

六時です。右手、窓の外は真っ暗闇です。独り侘びしく書見を続け
ています。

小半時程前までは、寒い寒いとこぼしながら、布団を腰に巻き付け
て、序でに腹も減ったなあと、虚空に向かって呟いてみたりしてい
ました。

六時五分前に外で低い唸りをあげながら、ボイラーが各部屋にしつ
らえてある放熱板に熱湯を送り始めます。数分後、象牙色に塗られ
た放熱板から、チン、カチンと聞こえて来る頃には、最早熱くて素
手で触ることは出来ません。

日本にいた時分、ゼミをやる「別室」や、事典類を収納した「雑談
室」でも、昼休みが終わった頃に、集中暖房の放熱板から、バキン、
ゴキンと凄まじい音が響いてきて、ドキリとしたのを思い出します。
音の割には温かくなかったよなあ、と余計なことまで思い出します。

シャワーを浴びる音がどこからともなく聞こえ、台所で水仕事をす
る音が聞こえ、皿のふれあう音が聞こえてくるのも、六時を廻った
辺りから。そう書いているうちにも、聞こえて参りました。職住近
接なのに、皆さん随分と早起きなんですね。


今日の発見 投稿者:元夏迪  投稿日:11月23日(金)11時22分01秒

昼夜逆転です。二十一日は四時間寝た後夜まで出ずっぱりで、結局
二十二日の九時まで本を読んでおりました。十六時まで寝て、今二
時です。そろそろ論文を書かなくては。

乱脈な生活の中、発見がありました。少量の牛乳を加えたエスプレッ
ソを飲み干して、そのコップにミルクティーを注ぐと、香りも味も
胡麻油です。おわり。


セミナー 投稿者:愚妻  投稿日:11月22日(木)08時45分29秒

今日のイベントは、私の指導教授ジェイムズ・ディッグル氏の報告でした。テオフラストスというプラトン、アリストテレスの弟子でメナンドロスの先生、の作品のテクスト校訂。かつてのエウリピデスの校訂に較べると随分穏やか、そして議論は理路整然、説得力あり。このディッグル氏は、かつてケンブリッジ大学の「ユニバーシティー・オラター」として名誉学位授与の際にラテン語で演説するなど正真正銘の「偉い人」で、私が甚だしく分不相応な指導教授に付いているのは、自他共に認める事実です。そして今日はそれを再確認する日でありました。内容の出来栄えもさることながら、パフォーマンスもお見事。彼の読んだペーパーは、イアンビック五脚韻で書かれていた(ように聞こえた)。まるでシェイクスピアです。いつもは物静かな老紳士、という風情なのが、報告中は役者さながらに声の大小、抑揚、テンポ、リズムを自由自在に使い分け、発音までなぜか普段と異なり、enthusiastic(=神憑り)とはこのことかしらんと思うような熱演ぶりは、聞いているこちらが少しばかり気恥ずかしくなるほどでした。あーびっくりした。そして発表が終わると、何事もなかったかのように、涼しげな顔をしておいでになりましたとさ、おしまい。


なんとか 投稿者:元夏迪  投稿日:11月21日(水)13時46分20秒

最後まで行きましたが、ポストモダン真っ盛りな論文は、掉尾に晦
渋な箇所もあり、結局明日(今日)に持ち越しです。

四時。今日は朝から出ずっぱりでしんどいなア。十八時過ぎに終わ
る、アンソニー・スノッドグラス氏の退職記念講演まで、何やかや
と詰まっています。意味もなくここで愚痴ってみたりして。


論文を読みながら 投稿者:元夏迪  投稿日:11月21日(水)09時00分29秒

控えを取りながら論文を読むと、どうしても速度が遅くなり、気は
散って、さらに速度が遅くなる悪循環に陥ります。我が身の未熟を
恥じるばかりです。

ぷちさんの至急電、秋葉原デパートの店仕舞も、そわそわに輪をか
けているようです。「世界一薄い生ジュゥス」との世評も高い名所
を、堪能する間もなく喪ってしまうかと思うと、断腸の極みと言う
他はありません。続報に期待致します。

ここ数日、どうしても集中できない時や、気分転換の際には、知人
から戴いた陳舜臣『イスタンブール』(文春文庫)を繙きます。そ
の方と謨磐堂先生と連れ立って尋ねたイスタンブルの景物を思い浮
かべながら、楽しく頁を繰っています。巻末には参考文献も掲げて
ありますが、明らかに聞き書きや誤解、何となく胡散臭い記述に満
ち満ちているのも、お楽しみの一部です。

イスタンブルはとりわけ印象に深い街でした。これまで訪ねた異国
の都市にも、心に染みいるような感覚を残す場所はありました。中
国の酒泉などは、路上の乾いた砂埃までが懐かしく、再訪の機を窺っ
ています。しかし、イスタンブルで受けた印象とは、どこか質が違
う。何故だろうかと、常々気に掛かっておりました。

街の古さ、猥雑さ、活気、陰影、そういったものが醸し出す雰囲気
もさることながら、トルコ語という言語のなせる業ではなかろうか。
陳氏の作物を繙いて、そんなことを考えるようになりました。

ラーレリ、エミノニュ、エイプ、ファーティフ・ジャミイ、トプカ
プ、ドルマバフチェ、イスキュダル。記憶の糸を手繰っていくと、
出てくる地名は印度欧羅巴語でもない、漢語でもない、当然日本語
でもない響きを持ち、直ちに分節できないものばかりです。同族の
ウイグル語を囓ったことがあるとはいえ、オスマンの国に満ちるト
ルコ語は、東の果ての古めかしい言語とはかなり趣を異にします。
不佞にとっては勿論、多分多くの日本人にとってもまた、新鮮な、
未知の響きを持っているのです。

三大陸に覇を唱え、欧亜に跨る大都市には、ギリシアの文物が数多
く、また遙か東方で眼に納めた回教寺院を思わせる建造物が建ち並
び、大変親しみを覚えます。その一方で不思議な音色の言語が飛び
交う。オスマン帝国、共和国の現実とはこのようなものであったか
と実感しながら、全てを極東と欧羅巴とで割り切っていた自分の思
考の限界に気がつき、戸惑う。未知との遭遇です。

全ては不佞の無知によるものですが、ハテあの街は、イスタンブル
は本当に地上の街であったのか、あれはすべて夢ではなかったのか
しらんと思う時、その現実感の希薄さが、却って強烈な印象となっ
て甦るのでしょう。

そんな物思いに耽るから、余計に気が散って仕事が進まんのだ、と
いうお叱りが聞こえて参りました。そろそろイソクラテースの講筵
に戻るとしましょうか。


お腹いっぱい。 投稿者:ぷち  投稿日:11月20日(火)22時13分06秒

もお食べられない〜、ということであっさり復活。
お腹いっぱいになるとあっという間に幸せになれますね。うふ。

さて、いきなりですがごく一部の方々にとって悲しいお知らせ。
我らが憩いの場、秋葉原デパートが50年の歴史に幕を下ろします。
もうあの日本一味が薄くて日本一身体に悪そうな蛍光色の
「100%」ジュースを飲めないかと思うと、ちょっと寂しいです。
それに私は18禁マンガのみならず、実はワイシャツやネクタイなどのインナー、
サスペンダーや鞄などの小物もあそこで買っていたので、打撃大です。

本日20日より店じまいのバーゲンをやっております。
私は16000円のリーガルの靴を10000円でゲットしてまいりました。
足に錘をつけて歩いていたせいで靴を3足ダメにしたところなのでラッキーでした。
木曜日は服を物色しに行くつもりですが、今日の混み具合からすると
木曜まで商品が残っているかどうか・・・。

来春に「アキバ系SCとして再登場」だそうです。SCってなんの略だかわかりませんが
「アキバ系」というのはもしかして「ヲタク系」ということなんでしょうか。
ヲタクの私が言うのもなんですが、ちょっといやですね。

追記:明智さま、てっちゃんさま、その他の方々、
どうか研究室関係の書き込みに負けず
たくさんの書き込みをお願いいたします。
レスは元夏迪、針鼠両氏に任せきりですが、
当方も皆様の書き込みを楽しく拝読させていただいております。


性別すら 投稿者:愚妻  投稿日:11月20日(火)08時40分50秒

間違えていますね。

×ジョイス・レイノルズ翁→○ジョイス・レイノルズ媼

自分の教え子の退職記念パーティーを主催した強者です。


英語すら 投稿者:元夏迪  投稿日:11月20日(火)08時30分40秒

間違えていますね。

×preast→○priest


不佞ならば 投稿者:元夏迪  投稿日:11月20日(火)08時26分55秒

俳句が出て、水秋天先生の和歌が出て、それでは一つ、俳句とも川
柳ともつかぬ作をば。

  秋よしの夜を音もなく流星雨  鶯里

電脳の前で人脳を傷ましめるのっぽさん、更なる研究に意欲も新た
針鼠先生、暫しのお別れのてっちゃんさん、色々と「いまいち」だ
と仰るぷちさん、柿を喰らえど鐘すら鳴らぬ剣橋の愚妻さん、古ガ
スコーニュ語に泣くまことさん(グワシ!)、掲示板にお越しの皆
さん、夜の空気の澄み渡る明智先生御同様に、様々願を掛けられた
ことでしょうね。どうか叶いますように。

まことさんの証書のお話ではありませんが、不佞も実は碑文の授業
で苦労しております。読めない碑文はまずないのですが、これを訳
すとなると、一苦労です。

何がしんどいかというと、ラテン語碑文の官職名。例えばflamen
dialis
。ユッピテル祭司とでも言ったところなのでしょうが、これ
を一々「ユッピテル神の祭司」と英訳すると、どうやらこれはラテ
ン語のままでよいらしい。今度はpraifectus fabrum [ママ]。
そのままでいいかなーと思っていると、今度は「エンジニーアズ・
プリフェクト」と、英語だかラテン語だか判らぬことを言う。すっ
かり混乱した挙げ句「サリイー神官団長(salius praisul [ママ])
the first and best dancer of the team of salii preasts
ような(!)訳を口にしたら、大失笑を買ってしまった。

おまけに、ポンペーイイーで出土した、プリュギアー人団体がギリ
シア語で刻んだ碑文には、初めて見る合字(というか、符丁)はあ
るし、エジプト暦の月の名は出てくるしで、非常に焦りました。

碑文のコピーを撒いて「さ、それじゃやろうか」みたいなノリでやっ
ています。ギリシア語やラテン語が出来なければ即死ですが(即死
する仲間もいるにはいます)、それが読めたって、英訳の慣習を知
らなければ御陀仏です。

「ギリシア語の碑文なら、元夏迪が読めるだろ」と振ってくれた指
導教員ロビン・オズボーン氏は不佞の惨状を目の当たりにしつつ、
どうやら事情を察したようで、地雷を踏んだ、といった風情ですし、
碑文学の大御所、ジョイス・レイノルズ翁に至っては「じゃあね、
一緒に考えましょうね。このサクロールムて、何格ですか」なんて
やり初めてしまって、ほとほと参ってしまいました。

生憎と剣橋では流星群を見ませんでした(見えたかも知れません)。
見れば「古典語の英訳が上達しますように」と願ったに違いありま
せん。


星にねがひを! 投稿者:明智  投稿日:11月19日(月)22時59分56秒

元夏迪先生、御無沙汰してをります。
たまさかの投稿すらも、罷んでしまひましたが、ぶち殿も触れられた、
かの獅子座流星羣を目の當たりにして、書を寄せる仕儀と爲りました。

顧みれば、鳴り物入りにもかかはらず、惨澹たる結末におはつた過ぐる
三歳前の雪辱を期して、十九日未明に臥床を起き出だし、秋吉臺の
高原にて、壓倒的な廣がりをもつ天球にちりばめられた星屑のまたたきを
眺むれば、あにはからんや、一際の光芒を放ち、つかのまの煌きを誇る
彗星どもとの邂逅が、この宵こそは、叶ふたではありませんか!
凛としてはりつめた晩秋冷の靜謐のなか、滿天に織り成された星座に、
數條の光跡がたなびくのは、まさしく次元が異なる景色にほかなりませんでした。

扨も、グレートブリテンのアッシャー博士の豫想に快哉を叫びたい氣分です。
觀望果てて、あかつき眞近の紅茶を喫しながらも感奮さめやらず、一首詠んでみました。

澄む宙の しじまの影に 冴え翔る ただ流星雨を 見遣るこの刻    水秋天 

混沌として、暗さの彌揩キ世情ですが、心にのぞみを失はず、
Per aspera ad astra(困難を經て、輝く星星へ)
かかるぐあひに、意を強くしたいと念ずること頻りでした。


流れ星おりん 投稿者:ぷち  投稿日:11月19日(月)02時10分30秒

獅子座群ですが・・・すごいです。
いましがた5分ほど空を見上げていましたが
最微光3等級の津田沼ですら、1分あたり10個以上見えます。
マイナス5等級の大火球も3つほど。
空の暗いところならば間違いなく流星雨でしょう。


いや〜、こりゃすごい。大判フィルム買っときゃ良かった。


う〜ん、いまいちな日々。 投稿者:ぷち  投稿日:11月19日(月)00時19分03秒

また女に振られました。
う〜む。ど〜して一年以上続かないんですかねぇ、私。
まあこれは年中行事なので別にいいのですが。

これさえ当たれば振られたことなんて問題無し、
と思っていたBB(ブックビルディング)がはずれました。
宝くじよりはマシ、という程度の確率なのですが
はずれは悔しいっす。バンビジュ欲しかった・・・。がっくり。

こんなワンツーパンチを食らったので珍しくちょっと凹んでます。
でも火曜になったらお金が戻るので、お腹いっぱい何か食べるつもりです。
そうすりゃまあ大丈夫でしょ。の〜ぷろぶれむ。
慰めてもらう必要なんかありませんよ。

さて気を取り直して。今晩は獅子座流星群が見られる予定です。
欧州各地では極大の時間が昼間なのでほとんど見られないのですが
日本ではうまくいけば結構見られるかもしれません。
ただこの獅子座群というのは、大ハズレが極めて多い
(というか、当たる可能性が極めて低い)流星群でして
本来は1999年が大出現の年ですから、期待しない方が賢明です。

そうそう。今日はテレビで映画を2本観ました。
「うる星やつら2」と「道」です。どちらも名作として名高いですね。
でも後者を見たのはもちろん私の「映画スノビズム」の成せる業です。


ほんとに私のカキコって、研究の話が出ないっすね。ごめん。


Burdigalaにて 投稿者:まこと  投稿日:11月18日(日)20時36分57秒

ようやく図書館をフルに利用できるようになりましたので、
早速、大部の博士論文を数編借りてきて、
自宅の机に積み上げ、臨戦態勢に入りました。

元夏迪師匠。
Mabillon以来の文書学研究では、中世の証書をいくつかの要素に分け
(例えば、「宛名」「日付」など)、その有無や用いられる表現の差異によって
真偽や作成年代を判断するのです。もっとも、いわゆる理念型を最初に定めたため、
神聖ローマ帝国尚書局と並んで最も権威のある教皇庁発給の証書ですらも
完全な形式を備えているわけではないのですが。
さて、授業で読んだラテン語の証書は、12世紀の典型的な司教証書でした。
Auch大司教から在地の修道院長に宛てられた特許状で、修道院付属の施療院を
聖域(いわゆるアジール)に設定し、「この規定を破った者は破門と
聖務停止に処する」という警告が付いております。
最初に「エラスムス式発音」で読んだところ、指導教官が学生たちに
「付いていけたか?」と質問。一同「Non !」との答えに、泣く泣く
慣れないフランス式に切り替えて再読しました。
出席している学生の大部分は、日本で言えば学部3年生ですから、
同様の体たらくでMedieviste志望だった我が身を省みると、
ラテン語を知らないことを笑えないのです...
学部4年生対象の別の授業では、古ガスコーニュ語のPaleoをしていますが、
ここではラテン語の日付部分しか読めず、すっかり劣等生です(涙)。

ぷちさま。
いえいえ。「同好の士」とは柔道と天体観測の方ですよ(笑)。
ボルドーでも「しし座流星群」は観察できるのでしょうか?
ちなみに、大家のマダムは年配の方ですが、デビッド・ボウイのファンです。

愚妻さま。
先日とうとう、自家製フォワグラを堪能しました。すみません(笑)。
「ラテン語写本のligatureや省略記号を電子化したもの」ですが、
そんな便利なものは寡聞にも存じません。
普段は、Bischoffの入門本を参考にしながら、
Cappelliの省略語辞典を引いております(詳しい書誌情報が御入用でしたら、
メールにてお知らせしますが)。
カレッジのトロピカルなメニュー... 絶句しました。
それでも、「麦」のプリンやパフェの愛好家でいらした
元夏迪師匠は満足されているのでは?
そうそう。紙婚式おめでとうございます。
2年前の結婚式当日は史学会の報告で参列できず悔しい思いをしました。

針鼠さま。
御報告お疲れさまでした。
いずれ活字にされるのを楽しみにしております。

のっぽさん。
梅図かずおですか。懐かしいですねぇ。
件の中世ギリシャ史氏に関しては、まさに"On verra"ですね。
この表現、フランス人がよく使うのですが、
なんとなく突き放した感じが気に入っています。


寂しいです 投稿者:針鼠  投稿日:11月16日(金)00時02分51秒

てっちゃんさんが来なくなるのはとても寂しいです。
早く戻って来てくださいね。
いずれにせよ、是非、一緒にお酒を飲みたいものです。
お体にかわりありませんよう、稲毛海岸からお祈りしております。


え! 投稿者:元夏迪  投稿日:11月15日(木)23時05分33秒

てっちゃんさん、ようお越し。

scripsisti> さて、一身の都合で、しばらくの間ネットから離れる
scripsisti> 事にしました。

そうですか……。御話できなくなると寂しいですね。御酒に御一緒
できる機会ともども、御復帰をお待ちしております。


ありがとうございます 投稿者:てっちゃん  投稿日:11月15日(木)17時58分01秒

>元氏は昨日も楽しそうでした。困ったものです。最近掲示板に内輪ネタが増えちゃいましたが、
>どうぞお気になさらずまた御様子をお聞かせ下さい。

ありがとうございます。
皆様ご活躍されている様子がよくわかります。
柿の生産はアジア諸島だけと思っていたのですが
スペインでも作っているんですね。知りませんでした。

さて、一身の都合で、しばらくの間ネットから離れる事にしました。
自分自身を見直すという観点から・・・と書きたいけど(笑)
(メールは受けますが・・・たぶん読まないでしょう。仕事以外(爆))

という訳で、しばらくのお別れです。
また皆様と再会出来るのを楽しみにしております。


おお。 投稿者:ぷち  投稿日:11月15日(木)12時24分40秒

元夏迪さま、愚妻さま:不自由記念日、おめでとうございます。
そうか〜、もう結構経つんですねえ。Hodos Parthenos踏みつけ事件から・・・。

さて、オープンカレッジですが、受験生はだ〜れも来ませんでした。
予想通りなのですが、他のクラスもそうだったようで
正直、女子大って経営やって行けるのかしら、と心配した次第です。
昔は女子大に就職するのがいいなあ、と思っていたのですが
(いや学生が女性だからではなくて、なんとなく研究に没頭できそうだからなんですけど)
ちょっと考えちゃいますね。

それよりびっくりしたのは学生たち。
もしかしたら受験生がいるかもしれないのに(そして私が釘を前週にさしたのに)
1時間半の授業にしっかりと1時間くらい遅刻してくる奴もいました。
神経図太すぎます。


一句できました 投稿者:愚妻  投稿日:11月15日(木)07時07分03秒

Kaki食へど 鐘の鳴らない ケンブリ寺

市場で三個一ポンド。スペイン産。でもやっぱり柿は和歌山のがいいなあ。


もっと勉強します 投稿者:針鼠  投稿日:11月15日(木)02時12分05秒

11日にとにかく報告を終えました。心配し、また励まして下さった皆さん、
どうもありがとうございました。活動家の志向がどう変化したのかを追う
のに精一杯で、ボリシェヴィキ固有の世界の話というよりも、何か力学的
な模式図のようなものになってしまいました。個々のキャラクターが、運動量
を備えた記号に置き換えられてしまっている、後期の石川淳の小説のようです。

一人目の質問は、政権の営為に対する民衆の反応はどうかというもので、これは
のっぽさんの言うように、出てきても仕方のない質問です。問題は二人目の質問
で、これは確かに非常にペポティヴでした。だからこっちもペポティヴな答えを
返してやりました。問い「1920年はまだ内戦期だろう」答え「最近は皆内戦は19年末
で終わりって言ってるよ」問い「ボリシェヴィキの世界観が単一になるのはスターリン
時代になってからだろう」答え「スターリン時代だって単一じゃないよ」。終わり。


豆知識 投稿者:愚妻  投稿日:11月14日(水)23時50分08秒

昨晩、ギリシア人の友人のお宅に夫婦で御邪魔しました。そこには翌日(つまり今日)博士論文の口頭試験を控えた人もいました(彼もギリシア人)。プラトン対話篇というジャンルについて論文を提出したそう(面白そうでしょ)で、試験官はSchofieldとPellingだとか。わざわざアテネから渡英してきたわけですが、久しぶりの再会に、ギリシアの蒸留酒「ウーゾ」を飲みつつ、二時頃まで歌って踊って大騒ぎしていました(マジでうるさかった)。まさに今、試験の最中だと思いますが、一体どうした事やら。元夏迪さんは二日酔いの頭でゼミに行きましたが。昨日教わったのは、ギリシア語のouzoはイタリア語のper uso nauticoがなまったものであること。あれはイタリアの水夫が飲むお酒だったんですねー。もうひとつは、「独身・既婚」の言い方。「既婚」は 'pandromenos' (hypo +aner:「男/夫の下にある状態」ただし男女共に用いる)、「独身」は何と 'eleutheros'(直訳すると「自由人」)。「結婚はくびきである」という考え方が、古代からずっと続いていることに感動。何を隠そう、今日は我々の不自由記念日なんです。

のっぽさん、

>愚妻さまは、そちらに提出したものを公にする予定はあるのですか?
>そのうち読ませてください(できれば日本語で)。

九ヶ月間、中途半端な書き物を量産させられました。そのままではとても活字に出来るものではないけれど、いつか手を入れてどこかに投稿しようかなあ、と思わないでもないものもあります。というか、そうでもしないと去年費やした時間とエネルギーが・・・。いずれにしてもいつか御批判を宜しく御願いします。

針鼠先生、

報告お疲れ様でした。何やら愉しそうな様子が掲示板から伝わってきました。うかがえず本当に残念です。

てっちゃんさん、

いかがお過ごしですか。元氏は昨日も楽しそうでした。困ったものです。最近掲示板に内輪ネタが増えちゃいましたが、どうぞお気になさらずまた御様子をお聞かせ下さい。


金欠・・・ 投稿者:ぷち  投稿日:11月14日(水)04時01分55秒

今日の大学の授業はオープンカレッジだそうです。なんでも受験生が見に来るとか。
私の授業なんぞ見に来るじょしこおせいなんていないでしょうけど
いつも突っ伏して「ぐお〜」と寝ている学生たちには緊張感があっていいかもしれません。

針鼠氏の御報告は、構想を以前から伺っていたこともあり
おバカな私にもよくわかりました。
でものっぽ氏のおっしゃるとおり、トンチンカンな質問が飛んでましたね。
(そうだよねえ、やっぱあの質問ってトンチンカンだよねえ)
個人的には、報告前に「で〜ん」と報告席に座っていた針鼠氏の
実に偉そ・・・いや堂々たる態度にいささかびっくりしました。
古代史以外の方々って、座って報告するんですね。初めて知りました。
あれじゃ手振り身振りができないじゃないですか〜(by オーバーアクション報告者)。

古代史は・・・名古屋の方については何も申し上げることはありません。
あんなこと(あいぎゅぷとす)までやっておられたのか、と言うしかないです。
もうひとつの報告については、私はかなり問題があると思うのですが
ここはそんなことを載せるところではないので、これ以上は書きません。

のっぼさま:え〜、金曜やっぱサボり?私もその予定なんですが・・・。
だいたいベイエリアなんて、ヲタクはコミケのときにしか行かないんですよ。
でも多分野はのっぽ氏任せだから、たまには私が行かなきゃだめかなあ。
それから古代史の会の件、お願いしますね。また連絡します。

針鼠さま:御報告御苦労様でした。
私の窮乏生活は(当籤しなければ)火曜日で終わる予定ですので
そのあとはぱぱすでもどこでも連れてってください。
そうそう。散策大好きっ子の針鼠さんですから既に御存知だとは思いますが
消防署の前に新しく定食屋さんができたので、そこでも結構です。


皆様の頼もしきご活躍 投稿者:のっぼ  投稿日:11月12日(月)15時52分25秒

皆さん、着々と歩を進めていらっしゃって、頼もしくも羨ましい限りです。

まことさま(グワシ!)も留学先で、頑張っていらっしゃるようで、何よりです。
こちらは、後任を引き受けたはいいけど、いまだに耳を疑うような報告の連続で、心配事ばかり増えていきます。
心配なんてしてもしょうがないんですけどね。
中世ギリシア史の人は、ともかく最後の最後に提出するかどうかが問題なので、今のところはまだ大丈夫というしかありません。

針鼠様、報告ご苦労様でした。
門外漢の私にもわかりやすく、また発表の態度も堂々としており、立派でした。
一人目の質問は、彼の志向から言って、また歴史学的関心からいって、ありえる質問だと思ったのですが、二人目の質問は、あまりの内容に思わずずっこけてしまいました。
そのとき、針鼠さんと目が合ってしまい、思わず視線を外して俯いてしまったのは、それで針鼠さんを笑わせてはならないと思ったからでした。

元夏迪さま、
徹夜の連続で、大変そうですが、目標が目の前に浮かんできつつある状態でのお仕事でしょうから、先が楽しみですね。
私も、毎晩英作文に励んでいるのですが、パソコンを前に阿呆なりに何時間も考えているものですから、頭が痛くなってきて、結局あまり進まない、という日々が続いております。
ところで、この前私が出したメイルでは見当違いな事を書いておりました。
帰朝を一月早く勘違いしておりました。すみませんでした。

愚妻さまは、そちらに提出したものを公にする予定はあるのですか?
そのうち読ませてください(できれば日本語で)。

ぷちさま、金曜日はお休みする予定です。
来週木曜の古代史の会情報を、後でお教えください。


羨望 投稿者:愚妻  投稿日:11月12日(月)06時26分44秒

まことさんこんにちは。早速御活躍の御様子、何よりです。以前友人から、ラテン語写本のligatureや省略記号を電子化したものはないのかと訊かれました。少なくともギリシア語写本についてはそんなものはない、ラテンについても聞いたことがない、と返事したのですが、御存知でしたらお教えいただければ幸いです。

>少し贅沢してフォアグラとトリュフを食べようと目論んだのですが、

そんな素敵な科白、言ってみたいです。日頃カレッジの不味い食堂で食事を済ませているせいか、たまにおいしい物にありつくと夫婦で無言になって怖いです。留学生の多いカレッジにいるせいか、イギリス料理のまずさとも違う独特の怖さがあります。例えば「カリブ海風フルーツカレー」。果物と砂糖がたっぷりの、甘〜いカレーです。バナナやパイナップルや桃がゴロゴロ入っていて、主食とデザートがいっぺんで済む優れものです。しかしもっとすごいのは、翌日、その残飯が「フルーツカレーリゾット」としてバージョンアップして登場したりすることです。


あと3時間で起きなきゃ 投稿者:ぷち  投稿日:11月11日(日)00時46分25秒

元夏迪さま;誕生日のプレゼントありがとうございました。
両巨頭会談が行われたとは寡聞にして知りませんでしたが、
楽しませてもらいました。
しかしあんなもの連れてあそこに行ったんですか。
今週は忙しいので、来週にでもまたメール出します。

あしたは針鼠氏の報告です。
もとから心配などしておりませんでしたが
さっき電話をいただきましたので、まちがいなく大丈夫でしょう。
大丈夫じゃない報告の場合、私の場合のように
前日は他人様に電話するほどの時間はございませんので。

まことさま;あ〜、久しぶりだねぇ、元気?あ、そ。じゃあね。
ところで「同好の士」ってのはジロンダンのファンってこと?
言っとくけど私はオセールのほうが好きだからね。
あ、そのことじゃないの?ふ〜ん。


カンターブリギアにて 投稿者:元夏迪  投稿日:11月10日(土)23時48分48秒

まことさん、ボルドーからようこそ。早速頑張っているようですね。
どんな証書をお読みなのか、大変興味があります。当地でもそれら
しきものを眼にすることがありますが(某黌設置の特許状とか)、
不佞はその手の訓練を受けていないので、何が何やらさっぱりです。
ちょっとでもやっておけば良かったかなアと後悔することしきりで
す。

ラテン語は、つまりエラスムス式に発音したのですね。フランス人
はフランス式にやるから、驚いたんじゃないですか。当地でラテン
語を使う時には、各人各様、御国ぶりでやるものですから、何が何
やらちっとも判りません。さらに判らないのは、不佞以外の連中は、
それでも意志の疎通が出来ている、ということです。これには甚だ
閉口ですね。

ギリシア語となると、本当に悲惨です。話の中でふと引用される時
などは、一体何が起きたかと思います。英語に聞こえるが、意味が
判らぬ。暫くすると、あ、あれはギリシア語だったか。そんな感じ
で。

発音といえば、以前報告の際に「レオポルト・フォン・ランケ」と
いう人名をドイツ語で発音したら(当たり前ですね)、ドイツ人は
いたく御満悦でした。当地では皆「ゥランキィ」とやっています。
これまたなんのことやら判りません。

そのドイツ人に「バルト」は読んだか、と訊かれたときに、この人
なんで「髭」の話なんかしているんだろう、と訝しく思いましたが、
ドイツ語のBartではなく、フランス人のBarthesの事を言ってい
ると気づいて、ほとほとガックリしたことを思い出します。何語で
も、その中で外国語が出てくると、なかなか難しいようですね。不
佞だけでしょうか。

しかし、ラテン語を知らないarch姉logueって、一体……。フラン
スにもそんな連中がいるんですね。

今後ともボルドーからの書き込みを、楽しみにしております。どう
ぞよろしく。


ボルドーにて 投稿者:まこと  投稿日:11月10日(土)05時59分47秒

元夏迪師匠

先日はメールをありがとうございました。
実は針鼠さんかぷちさんにここのURLを聞いていたのですが、
迂闊にもそのファイルを消してしまったらしく、
今まで辿り着けずにいました。
で、日本でまず呼ばれたことがないのに、
ボルドーでは毎日呼ばれる羽目になった名前をハンドルにします。
さて本日、大学で学部生向けのPaleographieの授業に出て、
ラテン語のマニュスクリを読んできました。
読み慣れた証書だったことや週末をつぶして予習した甲斐あって、
ラテン語を知らないArcheologueを後目に、師匠の仕込み通り、
長短にも留意しつつ、がんがん読み進めて、
教授の覚えもすっかりめでたくなりました(笑)。

愚妻さん

日曜日のフランスの町はどこも閑散としてますよね。
先月、Perigueuxに行く機会があったので、
少し贅沢してフォアグラとトリュフを食べようと目論んだのですが、
日曜日に開いているレストランは一件もなく、
サンドイッチをかじって飢えをしのぎました。

ぷちさん

お誕生日おめでとうございます。
こちらにはぷちさんの同好の士が多く、
専門店もいくつかありますよ(詳しくは書きませんが)。

針鼠さん

日曜日は報告ですね。
かつての福岡の時のように聞きに行けないのが大変残念です。

のっぽさん

私の後任の方とお見受けしますが、
中世ギリシャ史専攻の面々の調子はいかがですか?


二伸 投稿者:元夏迪  投稿日:11月09日(金)11時11分53秒

二時です。霙の次に来た雪は、既にやんでいるようです。

scripsi> 午前中街で用を足した後、夜まで延々と眠り続けてし
scripsi> まったからです。

結局これで目が冴えて、床から這い出し、ギリシア語を読んでいま
す。イソクラテースが九十七歳で脱稿した『パナテーナイコス』。

二千四百年前の著作です。小一時間もすれば、眠気を催すんじゃな
いか。そんな期待を抱きながら、夜更けの剣橋で、老文宗の遺喝を
舐めるように読んでいきます。地上で考え得る限りの贅沢をしてい
るのかも知れませんね。


追加 投稿者:元夏迪  投稿日:11月09日(金)09時34分00秒

scripsi> ただただ時間が惜しい昨今、勿体ないことをしてしまいま
scripsi> した。

午前中街で用を足した後、夜まで延々と眠り続けてしまったからで
す。

やっぱり疲れているのでしょうか。


霙降る 投稿者:元夏迪  投稿日:11月09日(金)09時00分23秒

水曜日に何とか報告を終えて、気が抜けたのでしょうか。疲労が甚
だしく感じられます。演習後に、皆でつるんで行ったパブ「グラン
タ」で、空腹のまま麦酒「ステラ・アルトワ」を一パイント(三合
位)呑んだがまずかったか。或いは、いきなり霙が降るまでに気温
が下がったのが効いているのかも知れません。ただただ時間が惜し
い昨今、勿体ないことをしてしまいました。

針鼠さん、後少しですから、頑張って下さい。掲示板を御覧の皆様
も、呉々も御自愛下さい。


ナチスダンス 投稿者:愚妻  投稿日:11月08日(木)06時34分17秒

昨晩夢を見ました。高校時代(女子校)のクラスメイトが全員横一列に並んで「ナチスダンス」の練習をしています。通りかかった私が「それはちょっとまずいんじゃないか」と言ったために、クラス全員を敵に回してしまいました。御前の議論はペポティブだ、と一人が言うので、ペポティブとはどういう意味か、と尋ねると、そんなことも知らないのか、pepotive とはラテン語動詞petoの完了形から派生した形容詞だ、pejorativeと同じ意味だ、と言います。petoの完了形はpetivi/petiiだからそんな説明はおかしいと言うと、古い印欧語の完了幹について延々難しい説明をされましたがちっとも判らず大変悔しい思いをしました。目が覚めるととても疲れていました。それから起きてきて『リーダーズ英和辞典』でpepotiveを引き、記載がないのを確認し、安心して、それからちょっと恥ずかしくなりました。

リールへはユーロスター「週末日帰り格安チケット」スタンダード60ポンド也(約一万円)を使うつもりでしたが、生憎満席、しかしロンドンまで来てしまった以上引き返すのも悔しく、それに何よりいい加減ビザの書き換えをしないとまずいので、泣く泣くファーストクラス100ポンド(一万七千円)を買いました。青函トンネルのようなものを想像しておったのですが、トンネルはたった20分、いつユーロトンネルに入るのかと不思議に思っている間にリールに到着。初めてのフランスの町は、日曜日のためあらゆる店が閉まっており、人っ子一人いないシーンとした無気味な場所でした。ひたすら歩いて時間を潰そうと頑張ったものの五時間ほどでイヤになり、駅に戻ってぼーっと本を読みました。駅のベンチは見かけばかりのステンレス製で、座っていたら尻が冷えて困りました。ビザ書き換えという本来の目的が辛うじて達成されたことを除くと、総じて無意義な旅行でした。でも帰りの夕食に出てきたチーズ「ラファエル」はおいしかったな〜。おわり。


一筆箋/御歸り/御問合

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