一筆箋舊帙    一筆箋/御歸り/御問合

平成十三年六月二十六日第百二十一号
平成十三年八月七日第百五十号

北の国から 投稿者:元夏迪  投稿日:08月07日(火)23時31分08秒

御無沙汰致しました。忙しいような、暇なような、とりとめのない
日々を消しています。知人に戴いた木田元氏の近著『偶然性と運命』
(岩波新書)を読みながら、気楽な文体を支える学殖に深く感じ入っ
たりしています。

友人の披露宴で訪ねた大分は明るく、東京近郊の蒸し暑さで新陳代
謝の機能は活性化し、目下滞在する函館ではケンブリッジのような
涼しい日々です。湿度が低い分、彼地よりも凌ぎ易いような気がし
ます。太陽の位置が低く、影が伸び、陰影豊かな光景が広がります。

ヒロチさんの「オッサン宣言」ではありませんが、五日に転んで左
足小指の中足骨を骨折しました。下にお書きになっている要件を満
たさぬものの、己がオッサンぶりを、図らずも証する破目となり、
少しばかり神妙にしております。本日医者でギプスをまかれ(ヒー
ル付)、膝から下は一月半の熟成期間に入りました。

帰英後には再び引っ越し、九月一日にはキプロスに出張らねばなら
ず、何よりも自分の仕事で寮と学部とを往復するのを思うと、さっ
さと治って呉れねば困ります。ギプスを外した後の汚臭を恐れつつ、
でも一寸ばかり好奇心を抱きながら、その日を待ちたいと思います。

皆さんも御自愛下さい。


あと1週間半(45コマ)。 投稿者:ぷち  投稿日:08月05日(日)00時05分54秒

今週は36コマ(1日6コマを6日)。意外に疲れなかったので
これで一人前の予備校講師としてやっていく自信がつきました。

ま、それはともかく。日本におられる皆様へ。
私、携帯を買い替えました。完全に室内でもつながります。
遠慮なくお電話ください(でも15日以降でよろしくです)。


(無題) 投稿者:へちお  投稿日:07月28日(土)23時19分30秒

元夏迪殿
先日はどうも.掲示板の 2001 ヒット踏みました.惜しい!
(カウンタが不正確との疑惑もあるが)
たしかにものすごい勢いで増えてますね


の〜ぷろぶれむ 投稿者:ぷち  投稿日:07月22日(日)23時37分55秒

あああ、気にしないでください。
終戦記念日まで日曜日以外はずっと拘束されてますので
ちょっと時間を割くのは無理そうです。
この前のことは運が悪かったのだと諦めてます。
まあこんなこともあるさね。


お忙しいようですが 投稿者:のっぼ  投稿日:07月21日(土)14時01分42秒

ぷちさま、
お忙しいようですが、いつかお暇なときはありませんか?
先日の飲み会でのこともありますし、
元夏迪さまや針鼠さま等と、プチさまを囲む会(「麦」あたりで)なぞ開けたらと、
一人考えております。
無理にとは申しませんが、
余裕のある時間がありそうでしたら、お教えください。
ほかの皆様と交渉してみることにいたします。


暑〜。 投稿者:ぷち  投稿日:07月21日(土)00時27分47秒

すみません、終戦記念日まで書き込まないつもりでしたが
ちょっとは書き込まないと掲示板が寂しいので。

ヒロチさま
え〜、126コマをこなして、手取りで大台に届きません。
先日愚妻さんにお会いしたときに
「相変わらず搾取されてますね」と言われました。おっしゃる通りです。
本当に農奴の気分です。いや、奴隷か・・・?


オッサン宣言(続き) 投稿者:ヒロチ  投稿日:07月15日(日)07時15分50秒

オッサン宣言についてのアドバイスを私の方へ内々に送って下さった方々、どうもありがとうございました。それにしても様々なオッサン宣言の仕方があるものだとあらためて感心いたしました。

しかしながら、宣言のタイミングについては皆さんも相当に悩まれたようです。これについてはもう少し作戦を練る必要がありそうです。


水曜日の飲み会 投稿者:宿酔  投稿日:07月15日(日)06時59分57秒

上野様へ。
ご存知のこととは思いますが、18日の水曜日に古代史のゼミの飲み会を予定しております。
場所:新宿 「世代屋」

    〒106‐0000 新宿区新宿4−3−22 安藤ビルB1F

    TEL 03−3350−0660

    最寄駅 JR新宿駅南口 徒歩3分
          
         営団地下鉄丸の内線新宿3丁目駅 徒歩2分

   *明治通りと甲州街道がぶつかる新宿4丁目交差点にくると目にする吉野家の隣です。
     店というよりむしろ吉野家のオレンジ色が目印です。

   地図は下を参照してください。  
     http://www.netlaputa.ne.jp/~help/sedaiya.htm
     http://gnavi.joy.ne.jp/gn/jp/g454101m.htm

<道順>
1.JR新宿駅南口を出ると目の前に甲州街道が走っています。まずは目の前のその横断歩道を渡ります。
2.渡りましたら左折(新南口のある方)して甲州街道沿いを真直ぐ進みます。坂を下ってそのまま進むと明治通りとぶつかる新宿4丁目交差点にでます。
3.その交差点を真直ぐ向かい側に渡ると吉野家があります。その脇にある入り口から地下へ降りて行けばそこが「世代屋」です。

集合:JR新宿駅南口改札 18:00〜18:15

開始時刻:7月18日(水) 18:30 (おそらく2時間)

費用:2500円(料理<コース>)+飲み物代 

このようになっております。
ぜひともおいでくださいませ。よろしくお願い致します。
当日直接お店に行かれるときには、事前にご連絡いただけると幸いです。
以上、酒の席でいつも睡魔と戦っていた若輩者からのお知らせでした。


針鼠氏の正体 投稿者:ヒロチ  投稿日:07月14日(土)21時21分32秒

針鼠さんとは、もしかして「あの人」ではないですか?

「まるで口では政治文化だ表象だと言いながら、ひとが実際にそういうのを書くと慌てて日和る大学の偉い教授」が具体的には誰のことなのか、私に直接、内々にお教え下さい。


ぷちさん 投稿者:ヒロチ  投稿日:07月14日(土)18時16分28秒

ぷちさん:

126コマをこなしていくらの収入になるのでしょうか。
また、この掲示板に書き込んでいる古代史のメンバーとは誰のことなのでしょうか。

私の方へ直接、内々にお返事下さい。


オッサン宣言 投稿者:ヒロチ  投稿日:07月14日(土)12時19分42秒

急に思い出しましたが、僕は今月で32歳になります。オッサンの領域に突入しかかっています。
いつオッサン宣言をするかが問題になってきますが、オッサン宣言をするための要件として、

1)風貌がオッサンっぽくなる
2)オヤジギャグが板につく
3)親のすねをかじらずに生きている

などが考えられます。しかし僕の場合はどの要件にもあてはまりそうにありません。
○柳君にオッサン宣言のことを問いただしたところ、そんなのはとっくの昔に済ませているとのことです。僕の友人たちは、僕の知らないところで、ぞくぞくとオッサン宣言を済ませているようなのです。

オッサン宣言を済ませた方、そのための心構えや宣言の仕方などについて、よろしくアドバイスをお願いいたします。


を、もう帰ってくるんだ! 投稿者:ぷち  投稿日:07月14日(土)03時07分17秒

まず最初にヒロチさま。
前々からどなたなのかを判断しかねておりましたが
本日の麦ゼミにて針鼠氏から指摘を受けてようやくわかりました。
お久しぶりです。お元気そうで何よりです。
ジダンも行くことになったので、
サンチアゴ・ベルナベウは新シーズンも盛り上がりそうですね。

元夏迪さま、例のブツは読み終わりました。
なんとか日曜日には感想をお送りすることができそうです。
水曜日の飲み会でお会いできれば、と思ってます。

来週から約1ヶ月間、私は書き込みできそうにありません。
お金を稼がなければいけませんので・・・。
みなさま、お身体にはお気を付けください。


旅のこと 投稿者:ヒロチ  投稿日:07月13日(金)11時15分42秒

元夏迪さん、愚妻さん、先日はお忙しい中お付き合いいただきありがとうございました。もう日本に戻られている頃でしょうか。久しぶりの日本を楽しんできて下さい。
またマドリードにいらっしゃる機会がありましたら、きゅうり、なす、白菜など、各種漬物を取り揃えてお待ちいたします。たくあんもありますよ。

今回のイギリス旅行の目的は、我が同僚たちがどのような留学生活を送っているかを観察することにありました。
元夏迪さんと愚妻さんを見て思ったのは、とかく心細くなりがちな留学生活を夫婦で過ごすことができるのはうらやましい限りだということです。僕はもうすぐ留学三年目を迎えようとしていますが、つくづくそう思います。しかし二人とも論文を執筆しているときはお互いに神経を使いませんか。それがちょっと心配です。

○柳君はあいかわらずでした。池○君の案内で東洋研究所(正確な名称を失念)に行ったのですが、入っていきなり『週間朝日』を見つけ出すと、表紙をまじまじと見つめながら、「これ、木村由乃だよな」とか「これ、ともさかりえだよな」とか言いながら一心不乱に頁を繰って名前を確認していました。またオクスフォードの彼のフラットに行ったときには、中山美穂のCDをかけてビーバップ・ハイスクールを裏声でうれしそうに歌っていました。新妻は彼のこういう実態を知っているのでしょうか。それとも彼のこういうところに惚れたのでしょうか。今度確認してみます。

ケンブリッジでは、池○君のおかげでキングス・カレッジの一番良いゲスト・ルームに泊まることが出来ました。
池○君の部屋に行って驚きました。本の多さに。まじめに勉強しているみたいでした。
ケンブリッジの一泊目の夜は酒を飲みながら昔話に花を咲かせましたが、二日目の夜は、元夏迪さん夫婦と食事をした後、池○君の部屋で彼の研究について議論をしました。実は西洋史学科の同僚とそんなことをするのは初めてのことでした。今まで僕は、同期生とすら学問上の議論をしたことがなかったのです。これもケンブリッジ・パワーのおかげでしょう。

今日の予定だったtutoria(指導教官との個別授業)が来週の水曜に変更になり、一安心しているところです。そのかわり10頁余計に書かなければならなくなりましたが。


諸々の訂正 投稿者:針鼠  投稿日:07月13日(金)03時45分52秒

あんたら一体何なんだ…頼むから僕と愚妻さんの仲を割こうとするのは
やめてください。僕そんなに野暮天じゃありません。あんまり言われると
恥ずかしくてたまらないのですよ。

大体なんだよ、のっぽさん。赤木春江じゃなくて、春恵だよ。

あと、先日の「東海道五十三次」、佐倉井じゃなくて作楽井だった。

愚妻さん、そのうちみんなで路面電車一日パス(イカのキャラクターの
奴)を買って、函館探検しましょう。

ではまた。


『渡る世間・・・』 投稿者:ぷち  投稿日:07月13日(金)02時12分15秒

ああ、やっと書き込んでくれましたね、のっぽさん。
古代史関係で覗いている人が多いのに、
書き込んでいるのが二人だけだったので困っていたのです。
(それにしても「古代ソ連史」ってのは、何回聞いても笑える)
時間がないのはいつものことなので、気にしないで結構です。

それにしても針鼠氏の毎週金曜の話題は
(ここのところは「麦」よりも秋葉の「Place」のほうが多い)
『渡る世間は鬼ばかり』(だっけ?)の話(特に泉ピン子の話題)か
「愚妻さんから元夏迪をいかにして取り返すか」のどっちかなので
そろそろ別のネタもお願いしたいものだと考えています。


寄稿者の便宜のために 投稿者:のっぼ  投稿日:07月12日(木)14時23分33秒

皆様、始めまして。
上野さんの後輩で、ギリシアのことについてあれこれ考えている者です。
以前、プチさんが、ハンドルネームで言及できないではないか、
と書き込みをなされておられたので、
便宜を考え、投稿致しました。
「さん」づけで読んでいただけると、某有名芸能人?を彷彿とさせていいかな〜なんて思いまして。

ところで「麦ゼミ」は、久々に愉快でした。
針鼠氏が愚妻さんとご自分の関係を評して曰く、
「「渡る世間」の赤木春江の気分がよおく分かるよ。」
ゼミ中、最大のヒットだったかと思います。
プチさん、忙しかったのに、ごめんなさい。


雨、雨、降れ降れ・・・ 投稿者:ぷち  投稿日:07月11日(水)21時41分57秒

本人としてはこのあとは「母さんが、蛇の目でお使い・・・」ではなく
「もっと降れ、私のいい人連れてこい」のつもりなんですけれど。

さて本日、関東が梅雨明けしました。
沖縄を除くと一番早いらしいです。
でも、今年は全然雨降りませんでした。
台風が来ないと、早晩水不足になりそうです。
例によって私は一日中クーラーをつけてますが
湿気を集めて出てきた水は、バケツに溜めて
トイレの水として使ってます。
でもこれって省エネって言えるのかしら?


お知りあい? 投稿者:  投稿日:07月09日(月)09時15分36秒

上野さん、奥様お久しぶりです。私の留学生活はあと三日となりました。異常に暑くて異常に人の多い東京には帰りたくありませんが…。ところで、今日フラットメイトが「ケンブリッジに住む日本人、空手黒帯£エ`格好良い男性に会った!」とロンドンから帰ってきました。もしかしてお知りあいかも…と思いこんな所にこんなことを書いてみました。薫さんたちはいつまでそちらにいらっしゃるのですか?


オフ会 投稿者:愚妻  投稿日:07月06日(金)19時35分04秒

昨晩、ぷちさん・針鼠さんの麦ゼミに対抗して、わざわざケンブリッジまで遊びに来て下さった物好きのヒロチさん、オックスフォード滞在中のHさんと、四人でオフ会をやりました。ヒロチさん、当地の日照時間が六時間を切った頃に、マドリッドまでお手製ちらし寿司を戴きに参りますのでどうぞ宜しくお願いします。

ケンブリッジでももそれなりに夏らしい日が続きました。先日は元夏迪さんと年甲斐もなく町中の屋台でアイスクリームを買い求め、食べながらシーマス・ヒーニーか誰かアイルランドの詩人の詩を思い出しました。爆弾テロで死んでしまったアイスクリーム売りの小父さんの追悼の詩で、バニラ、チョコレート、ストロベリー、レモン、ミントチョコレート、オレンジ、メロン、ラムレーズン、クッキーズアンドクリーム、ピーチ、バナナ、パイナップル・・・とひたすらアイスクリームの種類が列挙されるのです。『イリアス』の「英雄のカタログ」かなんかみたいに。

針鼠さん、頭のへろへろはどうですか。関東は暑い日が続いているようですね。お見舞い申し上げます。どうぞご自愛の上、お仕事なさってください。またのチャレンジはへろへろが治ってからで結構です。ぷちさんもお勉強捗ってますか?


山郭の色綴り 投稿者:明智  投稿日:07月03日(火)18時21分02秒

元夏迪先生
暫くのあひだ商用にて地元不在であつた爲、サイト探訪は休んでをりました。
それにしても、近代日本の誇る漢詩人たる阿藤伯海を予と重ねられるとは、
なかなか面映ゆいといふか、そをとほり越して、汗顔の至りであります。
まへの書き込みにすこしく付言すれば、予は、漢籍を全く閲しないわけではなく、
中華歴朝の皇帝が政務の合閧ノ經史の書に眼をとほした故事に我が身を
なぞらへるのをなぐさめに、ゆふべなどに書見をこころみて居ます。
いづれにせよ、多端な日が、おほく過ぎかち、ゆるりと讀本三昧とはいきません。

もつとも、夕霞堂先生の表の件は、別儀につき、また御一報下さいませ。

さても、郷里の景物などの敍を御所望の由ですから、すこしばかり陳ぶれば、
當地にては予の茅屋の裏が、洞窟からの地下水に端を發する川溪になつてをり、
そこの中之島あたりや、背後の竹林のここかしこに、ほたるが亂舞して居ます。
靜やかさが取り柄の、草深き鄙ですが、この風趣は田野なればこそです。
とりわけ、月の銀光に浮かぶそのありさまは、ひときは心に染みます。
涼しき木蔭にたたずみ、たへまなき水の流れを耳にしつつ、ほたるの遊弋を
見遣る閑夜のひとときは、まさに、らうがはしき世上から隔たつた境地です。

うつくしき 蛍の羣のかがやきを このうつし世の 光ともがな   吉井 勇

寔にかういうふうな氣分にさせてくれるのは、自然の造形の妙のたまものでせうか。
掉尾に拙歌を掲げて、いよいよ七月にはひつた、夏の興への、つたなき讚と致します。
さうさう元先生よ、まだからうじてうるはしき故國への歸朝を無事に果たされんことを。

身を盡くす 耀くほたるの求むるを 問へば變らぬ せせらぎや知る  水秋天


明日に架ける橋 投稿者:針鼠  投稿日:07月03日(火)02時47分26秒

愚妻さん。本当にお疲れさま。サイモンは大盛りの丼を食いながら「まいうー」とか言っていなかったかね(分からなければ帰国後東京12チャンネルの『debuya』を御覧下され)。
いや、僕も今、論文を書いてて頭がへろへろなんだ。愚妻さんも元夏迪君も、本当にお疲れさん。
『朝日新聞』で高橋源一郎の連載が終わったと思ったら、途端にぽっぽ屋の人の連載が始まった。冗談じゃないよ、どっちかにしろと言いたい。まるで口では政治文化だ表象だと言いながら、ひとが実際にそういうのを書くと慌てて日和る大学の偉い教授みたいだね。
岡本かの子の「食魔」の主人公鼈四郎みたいにさみしくなってくる。この人、幼名は与四郎っていって、料理の孤独な求道者なの。ついでに、同じかの子の「東海道五十三次」は、考証家夫婦が三島とかあの辺を旅するだけの話なんだけど、五十三次を何度も何度も旅することに取り憑かれてしまい、妻にも捨てられた佐倉井(たしかこう表記した)っつうおじさんが出てくるの。ではさようなら。


(無題) 投稿者:愚妻  投稿日:07月01日(日)16時42分22秒

先日提出した論文の口頭試験がありました。試験官は、さすがに考古学者のスノッドグラスでもローマ史家のキースでもなく(残念!)、ギリシア文学専門のサイモン&パットでした。

viva voceと大げさな名前の試験に小心者の私は頗る緊張しました。卒業式をしていたキングス・コレッジの敷地からつまみ出されそうになりながらも(観光客と間違われた)、外見はお城のようだが内側はオンボロの建物を見つけてキーキーいう階段を上り、指定された部屋にようやくたどり着いたら、サイモンがTシャツ短パンで出てきてがっくり。カーリーヘアーの彼は髪が伸びるとキャベツのように頭部が膨張し、その立派な体躯とが醸し出すハーモニーはドラえもんを彷彿とさせます。そしてひげもじゃ。

試験そのものは三十分、世間話の合間に、予想した通りの質問に用意していった返答をする、といった程度のものでした。和やかな雰囲気でしたが、これを真に受けてはならないことを私は学んでいるので、結果を待つしかありません。以上、元夏迪さんに書き込めと強要されたのでご報告でした。

ところでどのコレッジも「中庭の芝生は教員だけが歩いていい」という意味不明な規則があるようなのですが、キングス・コレッジで初めてこの特権を行使している人物を目撃しました。冗談ではなかったようです。新卒業生の父兄も大勢いる中サービス精神を発揮したのでしょうか、コレッジ・カラーの紫の上着を羽織り、さっそうと芝生を横切った結果かえって遠回りをしてしまった彼の姿は、とてもいいものを見た気分にしてくれました。


一二〇〇も一二三四も不佞…… 投稿者:元夏迪  投稿日:07月01日(日)05時45分57秒

取り敢えず論文にカタを付けようと躍起になってパソコンの画面を
睨みすぎて、頭痛と吐き気に苛まれた二日間でした。御蔭様で、多
少の手直しを残してはおりますが、一応形になりました。

学会発表から一年、それを拡充して当地の演習で報告してから三月、
随分と時間がかかった割には、満足の行く出来からは程遠く、課題
山積のままの脱稿となりました。

邦語、英語、邦語の順で三度書き直して思うことは、言語によって
論理の運びが異なるという、平凡極まる事実です。演習で顔を合わ
せた亜米利加合衆国人が、母語の仏蘭西語と英語との行文の違いに
は常々頭を痛めている、と言っていたのを想い出します。日英なら、
その差はますます大きいと言わざるを得ませんね。

他言語で執筆したり、報告をなさる方々の御意見をお聴きしたいと
ころです。

本日三十日、剣橋は晴でした。昼食を認めた後、ひたすら荷造りで
す。黌内の一角では卒業式が行われ、黒い羽織様の装束に、白い帯
を背に垂らした新修士諸君が、晴れ晴れとした顔つきで巣立って行
きました。「来年はいるのかい、儂も来年度いっぱいで定年だよ」。
学食の小父さん「赤チョッキ」からこんな話が出るのも、卒業の季
節に似つかわしく聞きました。


ぷちさん、何をお探しでしたか。ひょっとして時節柄そろそろ「ド
ラえもん音頭」とか(笑)。○波の仕事、やりました?不佞は明日
からです……。「後輩」て誰でしょう。どなたですかーっ!なんて
ね。

後輩と言えば、高等学校の教壇に立って後進の指導に当たる某君は
御元気なのでしょうか。職責重大なだけに、是非とも頑張って戴き
たいものです。麦ゼミに参加したのはこの方、ではないのでしょう
ね。「そんなに暇じゃないよ」とお叱りを受けそう(笑)。


ヒロチさん、南国ヒスパーニアよりようこそ。「モーッタリ」は、
あくまで三階にある拙宅室内での御話で、外は涼爽、日によっては
肌寒く、殆ど半袖のシャツを身に穿つことはありませんでしたよ。
御越しの折は、多少のお覚悟を。なお、明日一日正午以降は一階の
別室に転居しますので、輻射熱ともオサラバして、寒々とした剣橋
生活をエンヂョイすることになるでしょう。嗚呼。


七月十二日に離英、八月十八日に離日の日程で、一時帰朝を致しま
す。その間は剣橋関係の写真はもとより、恐らくその他一切の写真
の更新はお休みを戴き、「一筆箋」のみのお付き合いとさせて戴く
所存です。予め御詫び申し上げますとともに、帰剣後の新作上網を
御愉しみに。


青空の憂鬱 投稿者:ヒロチ  投稿日:06月30日(土)16時46分12秒

スペインに在住するヒロチと申します。
ぷちさんお元気ですか。
マジで勉強してくださいね。
お互い頑張りましょう。

ところで元夏迪さん、25度くらいで暑がっていてはいけませんよ。
こちらは連日40度を超える灼熱地獄です。
きのうは午後8時をまわった時点で40度を超えてました。
暑さをしのぐために毎日3回ほどテラスに水を撒いていますが、役に立っていることやら。
私は青空を眺めては憂鬱になるという初めての経験をしております。
ばかばかしくて勉強をしていられなくなるのです。
息抜きのために、毎日夕方に30分ばかりの散歩をしていますが、すでにバカンスの季節を迎え、広場のテラス席を埋め尽くしているスペイン人たちは、ビールを飲んで大はしゃぎしています。
それを見てまた憂鬱になります。
家に戻ると、暑さと妄想に苛まれながら勉強を再開いたします。

私は愚妻さんの「25度」という書き込みを見て、思わず震え上がってしまいました(寒さを想像して)。
「モーッタリとした暑さ」とやらを是非とも確認してみたいものです。


兄目糸 投稿者:ぷち  投稿日:06月30日(土)13時40分27秒

昨日の金曜日は、愚妻さんに煽られた針鼠さんと
元夏迪さんの後輩のギリシア史のひと
(この掲示板覗いているのならば書き込みしなさい。
ハンドル名で書けないでしょうが)と3人で麦ゼミやりました。
17時30分頃に入ったのに、出たのは22時少し前でした。
もう忙しいのに〜。

で、今週私は、とあるCDを探していたのですが
秋葉全滅、新宿全滅、神保町全滅、津田沼全滅、千葉全滅・・・で
結局柏の兄目糸なる店にあることが判明、片道1時間かけて買ってきました。
・・・忙しいんじゃなかったっけ?勉強しろよ、俺様。


一一一一も不佞でした…… 投稿者:元夏迪  投稿日:06月28日(木)10時19分59秒

二十七日、曇後晴れ。段々日記も板に付いてきました。五時まで机
にしがみついていたせいか、少々寝坊してしまいました(愚妻さん
の突っ込みが来そう……)。

黌内は閑散としています。学年が終わり、皆続々と国許に引き取っ
ていきます。山ほど貼り紙のあった番屋前の掲示板も、「学食の今
週の献立」が一枚、ひらひらと風に泳いでいるばかりです。先ほど
零時過ぎに外に出たところ、明かりの灯った部屋の数がめっきり減
りました。試験前には、大半の部屋で夜鍋をしていたのが、嘘のよ
うです。

不佞どもの起居する寮棟は、今夏を費やし内装を改めます。住人が
出払った部屋は、備え付けの家具が運び去られ、窓は開け放たれ、
扉も施錠されることなく、廃屋一歩手前です。昨日は半日、中庭に
家具を運び出し、解体する物音が響いておりました。作業員のはしゃ
いだ声が、耳に深く残っています。

黌内でも一番廉価な一角(貧民窟!)に住んだ住人は、中国人や印
度人、虚ろな目をしたフランス人など。冬の夜に共用シャワーで汗
を流し、浴衣でウロウロしていた国籍不詳の御仁は、一階居室に青
いポケモンのカーテンを掛けていました。三日ほどで備え付けと思
しき白地のカーテンに替わったのは、あまりに外観を損ねていたた
めに、守衛が注意したのではないか。そんなことを囁きあったもの
ですが、今や窟内に残っているのは、不佞どもと、向かいの印度人
君だけでしょう。別の黌に住む友人夫妻も、直にキプロスに帰りま
す。

皆どこかへと消えていってしまいました。そんな中で日本を去るこ
と一万三千キロの田舎町の、廃屋寸前の貧民窟の三階の、部屋に備
え付けの木と座布団を組み合わせた、「安楽椅子」とでも呼ぶべき
椅子に身を埋めて、ひっそりと邦語の論文を書き綴っています。今
月中にはそれも終わり、黌内の別室に退去して、一時帰朝の日を待
つことになります。


鷺江人さん、歓迎賁臨。いや〜懐かしいですなぁ、人民共和国の民
情が伝わってきます。話は全くズレてしまいますが、最後に渡唐し
た際のことを想い出しましたよ。北京駅で甘粛省の省会蘭州までの
鉄道切符を買うために、Zongtongさんと窓口に並んだ折に(という
か、並んで戴いた折に、ですね)、延々並んで汗だくになり、結局
外国人は別の販売所に行かねばならないと知って、すごすごと引き
返しました。それでCITSに足を運んで……。書いていても溜息が出
てきます。Zongtongさん、ゴメンナサイ。不佞、あそこのダフ屋の
常連だったもので、正規のシステムに不案内でした。

とまあ、全然脱線ですが、廈門市の御話をそんな具合に懐かしく聞
きました。続編を期待。横レスも大歓迎!


廈門市電信局 投稿者:鷺江人  投稿日:06月28日(木)07時18分56秒

ご無沙汰しております。

最近、暑い日に動き回るとつらいですが、1年前の生活を思えば、大したことはないとも言えます。

電話の話題で思い出しましたので、ちょっと書き込みさせていただきます。
廈門市で電話回線を個人的に使用する場合、日本と同じで、電話加入権のようなものを購入するか、レンタルするかということになります。
短期滞在者の私は当然後者になりましたが、押金(保証金)が1,000元余り、電話代は3分0.2元、彼の国の所得水準からするとかなり高いです。電話代を期限までに支払わない場合、直ちに電話線は遮断されます。もちろん滞納金もつきます。また、レンタルを止める場合、電話代の計算が毎月20日が区切りになっているという理由から、ある月の20日以降に電話を使用すると、押金が返却されるのは翌々月の1日以降になります。コンピューターで完全に管理しているのに、手続にこれだけの時間を要するのは意味不明なのですが、そのために、例えば1月30日に帰国する場合は、12月20日以降に電話を使うと、押金が返ってこない仕組みになっています。私が2月2日に廈門を立ち去ったのは、そうした事情も関係しております。さらに、電話代を払うのはどの郵電局でも可能ですが、電話のレンタル関係の手続は市内2ヶ所程度、押金の返却は市内1ヶ所でしか扱いません。ですから、電話の手続一つをとっても、廈門市内をいろいろとまわることができるようになっています。
ただ、こうした状況も、通信の自由化と競争の激化が進みつつある現在、急速に変わる可能性もあると思われます。
以上、資本主義の後進国(?)におけるつまらない話題で失礼いたしました。

皆様、暑い日が続くと思いますが、お体には十分お気をつけ下さい。


でも輻射熱で変な暑さが。 投稿者:元夏迪  投稿日:06月27日(水)05時21分26秒

二十六日、今日も終日晴天でした。「夏が帰ってきましたね」と守
衛さんに言ったら「また直にどうかなるよ、今のうちだね、愉しん
どきなさい」。

また電話です。進展がありました。番屋の前に一言貼り紙が。曰く
「待て続報。守衛より」。メイルで何やら下知のある由。番屋の中
では、守衛長のル氏がヤレヤレといった風情で座っています。

果たしてメイルが参りました。下に書いた後継資本は、どうやら破
産管財人のような立場にあったらしく、通信事業は最終的に別会社
ユ社がこれを買い取り、今回の回線遮断措置に出たそうです。抑も
元のネ社の倒産からして、黌側に正式の通知がなく、その後の動向
についても把握できぬまま、突如この挙に出られ、困惑しているよ
うです。

そんな会社に暗証番号だの、電話番号だのを通報する必要はない、
外線に繋ぐことは出来るから、他にある割引通話会社を探し、各人
自衛手段を講ぜよとのお達しです。面白くなって参りました。


写真を上網致しました。ディレクトリに空きが少ないので、サムネ
イルを省略して、隠し頁にしたものもあります。探してみて下さい。
末尾にイーリーの写真を掲げました。拡大写真をクリックして下さ
い。画面が替わります。これは予め種明かしをしておきます。


虚言症 投稿者:愚妻  投稿日:06月27日(水)02時39分20秒

>今日の暑威もまた、初めて彼の地に游んだ折を思わせるもので
>した。風はなく、冷房もなく、どこにも逃げ場のない、モーッタリ
>とした暑さ。新疆吐魯番(トルパン)の寝苦しい夜そのものです。

あまりに大げさなのでコメントしますが、そんなに暑くありません。せいぜい25度くらいだと思います。むしろ涼しい。夕方以降は冷えさえします。暑い所にいらっしゃる皆さま、どうぞお体お大事になさってください。


して千番は。 投稿者:元夏迪  投稿日:06月26日(火)05時23分32秒

二十五日、晴。唯今二十時。夕餉の後、鄙びた黌内を一回り。日没
の気配はありません。

最近部屋の電話がおかしいなあ、と思っていました。日本にかけよ
うと思い外線に接続、これまで利用してきた某社の交換台を呼び出
しても、繋いで貰えなくなりました。録音機から流れる声に耳を澄
ますと「恐れ入りますが、御客様の暗証番号は無効です。もう一度
お掛け直し下さい」。

今日謎が解けました。件の会社は先日倒産して、この一月程は新た
な資本がこれを引き継ぎ、営業を行っています。そこが電話の使用
を差し止めた由。かかる筈がありません。

倒産した会社からは、渡英以来九ヶ月、一度たりとも請求書が来ま
せんでした。不佞どもだけではありません。狼子黌全体で、請求を
受けた人は、数えるほどしかいませんでした。倒産寸前の会社なら
ば、焼け石に水でも、請求書くらいは送付しそうなものです。それ
すら適わぬ程に切羽詰まっていたのでしょうか。「いつ来るんだろ
うネ、請求書」などと首を傾げている間に会社が消えてしまいまし
た。

詳細は判りません。ですが「回線利用を再開するためには、後継会
社にこれまでの暗証番号や電話番号を通知して下さい。守衛より」
という貼り紙を見るに、新会社の方でも引き継いだ債権の請求先が
判らないのでは、と思えてなりません。

インターネット接続していた電話回線を根こそぎ遮断して、堪らず
悲鳴を上げたら、それが債務者、すなわち回線使用契約者で、頂戴
した情報を基に請求書を出すのではないでしょうか。資本主義発祥
の地でありながら、資本主義の常識が通用しない怖い邦です(笑)。

幸か不幸か、我が家は倒産した会社の先払通話券を購入して電話を
使っておりました。払うべきものは払っている恰好です。それでも
お構いなしにブツン、では参ります。何故か大学が管理している留
守番電話サービスも使えなくなり、今は専ら内線通話か、着信のみ
の使用に限られています。皆様に御電話を差し上げることが適わず、
申し訳ないことです(笑)。


へちをさん、スミマセンね、いつも苦い思い出をほじくりかえして
(笑)。「余所から持ち込まれた物差」ですか、国学の理念と維新
の現実とのズレに懊悩するあたりのことでしょうかね。確かに附会
の気味がありますかね。

自分の書き物を眺めてみても、随分と勝手な物差しを振り回してい
るなぁと苦笑を禁じ得ません。ギリシアを空想する際の欧米人の物
差、日本が欧米を見る際の物差、そうした物差を排して、ギリシア
と対座する不佞自身の物差。承知の上とは言え、ものを眺めること
の難しさを思います。そんなことを喋々するアホらしさもまた、骨
身にしみますね。地に足の着いていない証拠でしょう。先に引いた
孔氏の「學」の精神に思いを馳せたいと思います。


などと駄弁を連ねているうちに、空は菫色になって来ました。論文
に戻ります。


一筆箋/御歸り/御問合

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